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2011-11-19 京都会館の建物価値継承に係る検討委員会 第2回会議 傍聴メモ(5)設計試案説明
京都会館の建物価値継承に係る検討委員会 第2回会議 傍聴メモ(5)設計試案説明

その4のつづき

◎岡崎委員長
それでは、京都市のほうからより議論が深まるための想定案を用意しておられますので、それについて事務局から説明してもらいます。

〇市事務局
今回は京都会館第一ホールのデザインの概観について、前回ご指摘がありました、プランのイメージ資料を提出してほしいというご要望もございましたので、お手元にお配りした形で資料を提出させていただいております。

検討委員会でのご議論を踏まえまして香山建築事務所と連動しまして基本設計に取り組んでいるところでございます。今回の資料はボリューム検討の段階における現時点での検討資料でございますので、今後具体的にプラン調整をすすめていくにあたって変動要素があるとご理解いただければと思います。具体的には既存の会議棟、第二ホールの耐震補強にどれだけの補強が必要となるのか、詳細な検討が必要であると考えております。第二ホールの内装材の検討など、流動的な要素がまだあることを前提に進めさせていただきます。


■事務局
企画設計課担当課長をしております、福島といいます。よろしくお願いいたします。

■資料2
pdf資料2 京都会館と他ホール施設との比較表(ファイル名:2_04_siryou2.pdf サイズ:696.86 キロバイト)

それでは配布しました資料の2から説明をさせていただきます。
最初に京都会館第一ホールの舞台規模を確認するために資料2を用意しております。
京都会館と他の施設との比較用でA3サイズの資料が2枚ございます。

この資料は基本設計検討案と現在の京都会館、他の類似施設の比較をしております。
1枚目の資料の右側が東京文化会館で、京都会館と同じ前川先生の作品です。
2枚目の左側が琵琶湖ホール、中側が兵庫県立文化センター、右側が神戸国際会館です。

これら類似施設の図面比較とホールの概要、過去5年間の主な公演を指摘しております。

一枚目の資料で舞台規模について説明します。中ほどが現在の京都会館で、右側の東京文化会館と比較しますと、京都会館は舞台の奥行きがなくまたフライズも設けられておりません。このようなことでは十分な舞台機能が発揮できず、京都会館を素通りする演目がジャンルを問わず増えている状況にあります。京都会館が将来も市民のみなさまに愛され、利用していただくためには、
再整備基本計画でお示ししているように、機能の向上が必要だということがわかっていただけると思います。

資料の左側が前回の検討委員会をふまえ、香山研究所と連携して検討した基本設計の検討案です。舞台内の高さについては現在の利用ニーズにあわせた高さを目指しており、他の類似ホールからもわかるように舞台装置をつりさげるスノコ部分の高さまでは27m必要と考えております。
なお、舞台の奥行き寸法につきましては、再整備基本計画の中で約20m確保をかかげておりますが、現在平面プラン精査中のため検討中としております。またこの資料で今回の検討プランと東京文化会館を比べますと、東京文化会館よりホールがコンパクトなものになっていることがわかっていただけると思います。

資料2(クリックすると拡大します)
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■資料3
pdf資料3 配置図・平面図案(ファイル名:2_05_siryou3.pdf サイズ:348.47 キロバイト)

次に資料3 配置図・平面図案をご覧ください。
左側が配置図と1階平面図です。再整備基本計画にありますとおり、第一ホールは舞台規模を現在のものよりも拡大して、建替えるものです。

第二ホールや会議棟は既存の躯体を生かしたものにしております。
二条通りに面した現在の会議棟の1階部分はにぎわい施設として中庭と一体に整備する計画としております。

前回の委員会で京都会館の建物価値のすぐれたところとして、取り上げていただいた意見を踏まえ、二条どおりからピロティをへて中庭にいたる動線、さらには第一ホールのエントランスから冷泉通りを見通せる抜けをしっかりと確保することとしております。

また、ピロティ、中庭の価値を継承し魅力的な空間として整備することにしております。
さらに冷泉どおりに面した第一ホールの壁面位置は継承することとしております。

右側の図面は2階平面図です。
市民のみなさまに親しまれる施設とするための機能向上として、第一ホール、第二ホール、会議棟をつなぐ共通ロビーを設け、内部空間の流れを魅力的なものとするしかけをしております。
また委員会のご意見でもありましたように、現況の壁面、手すり、欄干の意匠は基本的に保存し、第一ホールは立替部分においてもそれを継承するものとしております。

資料3(クリックすると拡大します)
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■資料4
pdf資料4 立面図・断面図(ファイル名:2_06_siryou4.pdf サイズ:215.52 キロバイト)

次に、資料4の立面図・断面図案をご覧ください。

左側の上段にあります、二つの図面が右側からみた現状と検討案を比較した立面図です。
上が現在のもので下が検討図案です。立て替える第一ホールの壁面は第二ホールの壁面位置にあわせることとしています。同時に前回、岡崎委員長からありました、大庇の陰影を守ることも考えております

右側の上段にあります二つの図面は北側からみた現状と検討案を比較した立面図です。同じく上が現況で下が検討案です。この図面の左側に破線で示しているのが、市立美術館の別館です。
疎水に面した西側壁面は先ほども申しましたが第二ホールの壁面にあわせることとしています。

資料4の下段の図面は第一ホールの断面図です。資料2でも説明させていただいたように、舞台のスノコ部分までの有効高さを27mとしております。この場合、建物の最高高さは約30.5mとなります。現在の京都会館の高さは27.5mですから3m程度高くなります。なお、フライズの見せ方についてはたとえば図面では壁面がわずかに傾斜しておりますが、この部分のデザインは特に疎水側からの景観や建物のバランスを考慮しつつ、材料や形状について継続して検討しているところですが、委員のみなさまのご意見をお伺いしながら、さらに検討してまいりたいと考えております。このような工夫をしつつフライズを設けることで、京都会館の機能は一段と魅力的なものになり、今後も市民に愛される会館になると考えております。
資料4(クリックすると拡大します)
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■資料5
pdf資料5 ボリューム模型による景観検討写真(ファイル名:2_07_siryou5.pdf サイズ:293.14 キロバイト)

最後に資料5をご覧ください。
前の方に模型を用意させていただいています。
委員の先生方には模型をごらんになりながら、説明させていただきたいと思います。

スクリーンに写しているのは、検討案の模型を撮影したものです。
現在の京都会館とのボリュムの比較を行ったものです。
上段が現状で下段が検討案を示しております。

1枚目の左側は敷地の南東方向から中庭を望む全体配置がわかる鳥瞰の模型写真です。
右側は敷地南側からピロティ抜けをおびた模型写真です。

2枚目ですけれども、敷地北側からの見え方、敷地の北西側からの見え方を示したものです。

簡単ですが、私のほうからの説明は以上です。
資料5(クリックすると拡大します)
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福島正俊 建築担当課長 都市計画局公共建築部事務局員


■京都会館の建物価値継承に係る検討委員会 第2回会議 傍聴メモ(5)設計試案説明
2011-11-22 京都会館の建物価値継承に係る検討委員会-第2回会議配布資料
■京都会館の建物価値継承に係る検討委員会関連記事

関連リンク
2011-05-23 京都会館再整備基本計画平面図-ローム株式会社へ提出した資料「京都市情報館」
2011-09-20 「京都会館再整備工事設計業務委託 ただし,建築及び設備工事基本設計業務委託」の設計業務受託候補者に係る標準型プロポーザル(再公募)で選定された受託候補者の技術提案書の閲覧について
2011-06-12 ロームには図面提示 京都会館立て替え案-「京都民報」
2011-02-08 京都会館命名権、ロームに 公募せず売却、市会委紛糾-「京都新聞」



第2回京都会館の建物価値継承に係る検討委員会 摘録より
(2) 設計イメージ案等資料の説明
岡﨑委員長
・ それでは,今回は,京都市から,より議論が深まるような想定案が資料として提出されているので,事務局から資料2以降の内容について説明をお願いする。

事務局(平家都市計画局公共建築部長)
・ 今回は,「京都会館の第一ホールをはじめとした外観デザインについて」をテーマに,より議論を深めていただくということで,前回の会議で御指示のあった「現時点におけるプランのイメージ資料」をお手許にお配りしている。
・ 現在,検討委員会での御議論も踏まえて,香山建築研究所と連携し,基本設計に取り組んでいるところである。
今回,お示しした資料は,ボリューム検討の段階における現時点での検討資料であり,今後,具体的に平面プラン等の詳細を詰めていくに当たって,変動要素があるものと御理解いただきたい。
・ 具体的には,既存の会議棟と第二ホール部分の耐震補強にどれだけの補強が必要となるのか詳細な検討がなお必要であり,また,現在の第二ホールの内装材には不燃化処理されていない木材が使用されていることから,内装等を全面的にやり直す必要があることなど,今後,具体的な工費を見積もる中でも,プランの調整が必要となると考えている。
・ 現段階では,このように流動的な部分があることを前提に今回の資料を説明させていただくが,そのように受け止めていただきたい。

事務局(福島都市計画局公共建築部企画設計課建築担当課長)
・ それでは,配布した資料2から5の説明をさせていただく。
スクリーンでも資料を映像としているで,併せて観ていただければと思う。

(資料2の説明)
・ 最初に,京都会館第一ホールの舞台規模を確認するために,資料2「京都会館と他のホール施設との比較表」を用意している。
この資料は,基本設計の検討案と現在の京都会館,他の類似施設の比較をしている。
・ 1枚目の資料の右側が「東京文化会館」で,この会館は,京都会館と同じ前川先生の作品である。
2枚目の左側が「びわ湖ホール」,中程は「兵庫県立芸術文化センター」,右側は「神戸国際会館」である。
これらの類似施設の図面比較とホールの概要,過去5年の主な公演を示している。
・ 1枚目の資料で舞台規模について,説明させていただく。
中程が現在の京都会館で,右側の「東京文化会館」と比較してみると,京都会館は舞台の奥行きがなく,また,フライズも設けられていない。
このようなことから,このままでは十分な舞台機能が発揮できず,京都会館を素通りする演目がジャンルを問わず増えている状況にある。
・ 京都会館が将来も市民の皆様に愛され,利用していただくためには,再整備基本計画でお示ししているとおり,機能を向上させることが必要だということが分かっていただけるのではないかと思う。
・ 資料の左側が,前回の検討委員会での御意見を踏まえ,香山建築研究所と連携して作成した基本設計の検討案で,後ほど詳細に説明させていただくが,舞台内高さについては,現代の利用ニーズに合わせたホールを目指しており,他の類似施設からも分かるとおり,舞台装置を吊り下げるスノコ部分までの高さは,27m必要と考えている。
なお,舞台の奥行き寸法については,再整備基本計画の中で約20m確保を掲げているが,現在,平面プラン精査中のため,検討中としている。
・ また,この資料で今回の検討案と「東京文化会館」を比べると,「東京文化会館」よりホールがコンパクトなものになっていることが,分かっていただけるのではないかと思う。

(資料3の説明)
・ 次に,資料3の「配置図・平面図案」を御覧いただきたい。
左側が,配置図兼1階平面図である。
再整備基本計画にあるとおり,第一ホールは舞台規模を現在のものより拡大し,建て替えるものである。
・ 第二ホールや会議棟は既存の躯体を生かしたものにしている。
二条通に面した現在,会議棟の1階事務所部分は,にぎわい施設として中庭と一体的に整備する計画としている。
前回の委員会で,京都会館の建物価値の優れているところとして,取りあげていただいた意見を踏まえ,二条通からピロティを経て,中庭に至る動線,さらに,第一ホールのエントランスから冷泉通を見通せる「抜け」をしっかりと継承することとしている。
・ また,ピロティ,中庭の価値を継承し,魅力的な空間として整備することにしている。
・ 右側の図面は,2階平面図であり,市民の皆様に親しまれる施設とするための機能向上として,第一ホール,第二ホール及び会議棟をつなぐ共通ロビーを設け,内部空間の流れを魅力的なものとする仕掛けをしている。
また,委員会の御意見でもあるように,現況の壁面,手摺,欄干の意匠は,基本的に保存し,第一ホールの建て替え部分においても,それを継承するものとしている。

(資料4-立面図の説明)
・ 次に,資料4の「立面図・断面図案」を御覧いただきたい。
左側の上段にある2つの図面が,西側から見た現状と検討案を比較した立面図である。
上が現在のもので,下が検討案であり,建て替える部分の第1ホールの壁面は,第2ホールの壁面位置に合わせることとしている。
・ 同時に,前回,岡﨑委員長から御意見のあった大庇の陰影を守ることも考えている。
右側の上段にある2つの図面は,北側から見た現状と検討案を比較した立面図である。
同じく,上が現況で,下が検討案で,この図面の左側に破線で示しているのが,市立美術館の別館である。
・ 疏水に面した西側壁面は,先ほども申し上げたように,第二ホールの壁面に合わせることにしており,また,大庇とその陰影についても継承することにしている。

(資料4-断面図の説明)
・ 資料4の下段の図面は,第1ホールの断面図である。
資料2において説明させていただいたように,舞台のスノコ部分までの有効高さを27mとしている。
この場合,建物の最高高さは約30.5mになり,現在の京都会館は27.5mであるため,3mほど高くなる。
・ なお,フライズの見せ方については,例えば,図面では壁面がわずかに傾斜しているが,この部分のデザインは,特に,疏水側からの景観や建物のバランスを考慮しつつ,材料や形状について,現在,継続して検討しているところであるが,委員の皆様の御意見を伺いながら,さらに検討して参りたい。
・ このような工夫をしつつ,フライズを設けることで,京都会館の機能は一段と魅力的なものになり,今後も市民に愛される会館になると考えている。

(資料5の説明)
・ 最後に資料5を御覧いただきたい。前方に模型を用意しており,委員の皆様には模型を御覧いただきながら説明をさせていただく。スクリーンの映像は,検討案の模型を撮影したもので,現在の京都会館とのボリュームの比較を行ったものである。
上段が現状で,下段が検討案を示している。
・ 1枚目の左側は,敷地南東の方向から中庭を望む全体配置が分かる鳥瞰の模型写真である。
右側は,敷地南側からのピロティを通した抜けを見た模型写真である。

by 2011-kyoto | 2011-11-19 00:07 | 2011/11
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