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2011-02-21 【トップの一言】南 隆明さん(67)-「朝日新聞」
【トップの一言】
南 隆明さん(67)
        2011年02月21日
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     京都商工会議所観光産業特別委員長
      南 隆明さん

     滞在型観光への転換を

 老朽化した京都会館(左京区)を再整備し、オペラや大規模コンサートも上演できるようにする構想が上がっていますが、疑問があります。京都駅ビルの劇団四季の劇場でさえ集客に苦労しているのに、オペラや演劇などで365日を埋めるのは困難です。大規模な会議もできる機能を備えるべきです。

 京都で観光産業を成長させていくためには、滞在型観光への転換が必要と考えるからです。京都市にはいま、年間約5千万人の観光客が訪れていますが、大半は日帰り客。宿泊客は約1300万人(08年)だけです。経済効果が高い宿泊客が少ないのが京都観光の弱点です。

 市の推計では、観光客5千万人を達成した08年の消費額は、6400億円でした。仮に観光客数が同じでも宿泊客が2千万人に上がれば、消費額は8100億円に拡大すると京都商工会議所の観光産業特別委員会では試算しています。

 委員会では昨秋、「宿泊客2千万人」を目標に提言をまとめました。▽宿泊客の受け入れ能力の増強▽外国人観光客の受け入れ推進▽学術会議や企業の会合、イベントなどの推進――の3点を柱にしています。

 とくに3点目の学術会議や企業の会合、イベントなどについては、国内外から参加者が集まり、5日間、1週間と滞在します。企業が得意先を集める会合ならば、招待した企業は参加者を接待するので、京都の街も潤うでしょう。

 いまや国際的な会議場は、1万人規模ですが、国立京都国際会館(左京区)のメーン会場の収容力は2千人足らず。今後、国際会館の拡充も望まれます。

 ◇みなみ・たかあき◇

 2005年6月京都駅ビル開発社長、10年6月相談役に就任。07年11月から京都商工会議所観光産業特別委員長。


■【トップの一言】南 隆明さん(67)-「朝日新聞」

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by 2011-kyoto | 2011-02-21 00:00 | 2011/02
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