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2011-02-08 第19回 くらし環境委員会記録-その1-「京都市会会議録」
第19回 くらし環境委員会記録-その1-「京都市会会議録」
2011-02-08 第19回 くらし環境委員会記録
-その1-
-その2-
-その3-
-その4-
◆委員(田中セツ子) 
 まず1点,京都会館の再整備につきまして,今日,新聞に各社共に報道をされていたんですけれども,この京都会館の再整備はもうせんだってから聞いておりますし,説明も受けたときには,建て替えかなと思っていたんですけども,そうではなくて再整備ということで聞きました。

 この新聞報道によりましたら,ローム株式会社が今回ネーミングライツを取得するということで,52億5,000万円という多額の支援であって,景気が低迷している中で,京都市にとってはそれはありがたい,財源が不足しているということで,そんな話はいいことなんですけども,京都会館,51年経過致しまして,老朽化が激しいということで,段々使用率も低下してきているというのが現状であります。

 これまで,多くの市民に長年にわたって愛され,親しまれてきた施設であります。この会館で初めてクラシック音楽を聴いたとか,あるいはポップスを聴いたとか,演劇を見たとかいう市民も大変多くおられると思いますし,吹奏楽とかバレエとか,舞台に立った市民も多くおられる施設,京都会館であると思うんです。

 そこで,お尋ねしたいんですけれども,まず1点,ローム株式会社を選んだ理由はどういう理由なのか。
 2点目は,岡崎地域の活性化の中での役割は何なのか。
 三つ目は,パブリックコメントを現在実施されているわけですけれども,約半分の期間を過ぎた中でこの意見の集まり状況はどういう風になっているのか,どれぐらい集まっているのか,この合意を受けて,どのような影響があるのかどうか,まずその3点をお伺いしたいと思います。

○委員長(鈴木マサホ) 

 平竹文化芸術都市推進室長

◎文化芸術都市推進室長(平竹耕三) 
 京都会館の再整備に関するお尋ねでございますけれども,まず最初になぜローム株式会社をネーミングライツの対象として選択をしたかという御質問でございます。私ども,今回の京都会館の再整備につきましては,やはり今,委員も御指摘いただきましたように,50年間にわたっていろんな市民の方に愛されてきた施設でございますので,この際,抜本的に手を入れまして,更に50年ぐらいは使っていけるようにしていきたいという思いが元々ございまして,そういった意味では長きにわたって再整備事業を一緒に支援していただける企業を探したいということがございました。そういった意味で,ローム株式会社につきましてはコンサートホールでの自主事業でございますとか,あるいは京都市交響楽団の演奏会等につきましても,長年にわたり御支援を頂いておりますし,それ以外にも国内で非常に若手の音楽家の人材育成等にも多大な御貢献をされているということで,非常に音楽,芸術,文化の振興に造けいもございますし,実績もございますので,まず最初にそういった活動をされている,かつ,やはり地元に本社を置いておられる企業ということもございまして,ローム株式会社の方にお話をさせていただいたところ,首尾よくと言いますか,大変ありがたいことに今回の合意に至ったというものでございます。

 2点目の岡崎地域活性化の中での役割ということでございますけれども,岡崎地域活性化につきましては,現在,ビジョンの策定中でございますけれども,その中で京都会館は岡崎活性化の中心的な役割を担う施設という風に期待をされておりまして,やはりホール機能を今回再整備することによって世界的な水準のオペラということが非常に突出して言われておりますけれども,必ずしもオペラだけと我々は申し上げているわけではございませんので,そういった非常にレベルの高い舞台芸術も見られる,あるいは市民が従来どおり発表の場として使っていただけるということで,一つは文化の拠点としてのますますの機能を果たしていくということと,やはり二条通沿いに賑わいの施設と言いますか,例えばレストランですとか,カフェのような岡崎地域の中でなかなか休憩する場所もないという御指摘もございますので,そういった両面から,岡崎地域の活性化に貢献をしていきたいと考えているところでございます。

 3点目に,パブリックコメントの件でございますが,御指摘のとおり,1月25日から始めておりまして,丁度昨日までで14日間ということで2週間が過ぎました。現在,頂いております御意見は総数としては36件でございまして,一応分類を致しますと,肯定的な意見と否定的な意見が半ばしているような状況ではございます。
 肯定的な意見というのは,そういった再整備に非常に期待をされる中で,こういう施設整備をしてほしいとか,こういう機能を持たせてほしいとか,あるいはこういう部分の改善をしてほしいという御提案を頂いているものが多うございます。

 否定的な意見と致しましては,一番多いのはやはり建築物を現状で凍結的に保存してほしいという,どちらかとしては建物からの観点の御意見でございまして,逆に否定的な意見の中では,この際全部除却をして,一から新たな建築家による新しい建物を建ててほしいという御意見まで,非常に両極端はございますけれども,一応それらを含めて,今回の再整備案に対しての肯定的か,否定的かという風にすれば,相均衡しているような状況ということでございます。

 私どもと致しましては,ローム株式会社さんともこれから色々お話をしていくことになると思いますけれども,基本的には我々が目指しております,今の機能を更に発展をさせて世界的な水準の舞台芸術も見られるという施設整備については,基本的な方向として御理解を頂いておりますので,今回の合意によって,今回の私どもの案が影響を受けるということはございませんが,パブリックコメントの御意見等を頂いて,今後は基本計画の策定を年度内にしていきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

○委員長(鈴木マサホ) 
 田中委員。

◆委員(田中セツ子) 
 新聞では,この50年,契約期間は改修後の開館日から50年,この年数,そして市は自治体施設では異例の長期契約だという風に報道されておりますし,その中には日産スタジアムは4億7,000万円で5年間,マツダスタジアムは3億円で5年間,千葉のマリンフィールドは2億7,500万円で10年間とか,味の素スタジアムでも2億4,000万円で5年間とか,普通大体5年,長い所で10年,1箇所だけあるんですけども,今回50年で52億円,ここにいるものはだれもいいひんと思うんですけども,いはるかも分からんね。50年で52億円って,これから命名権なんかでネーミングもどうなるのかと思うんですけれども,今,御答弁で,地元企業で実績もあるということなんですけども,ロームの前社長の佐藤さんは,これまでも音楽に対してすごく力を入れておられますし,スポーツの中では長距離,駅伝とかマラソンとか,この2点は若いときから力を入れるということで,これまでも大変企業として力を入れて,先ほどの御答弁でも実績があると言われているんですけど,そのとおりなんですけども,この命名権,この期間,50年で52億円というのが,異例という風に報道されているんですけども,今までの例では5年間とか10年間やのに,50年というのはどうなのかなと私は思うんですけど,その辺りはいかがでしょうか。

◎文化市民局長(山岸吉和) 
 今,詳細については平竹室長の方から説明させていただきましたが,私どもとしては今回非常にありがたい提案を頂いたと思っております。京都市の財政だけからいきますと,恐らくこれを進めるときも,あれかこれかという選択をしなければならない。今回については,こういう御提案を頂いたので,そういう意味でいくと,あれもこれもというかなり欲張った形で,機能をもう一度十分点検したいと思っております。そして,鑑賞者,それからプレーヤー,そしてスタッフの方,みんなが利用しやすい施設になるように,これから取組を進めて参りたいと考えております。
 以上でございます。

○委員長(鈴木マサホ) 
 青木委員。

○委員長(鈴木マサホ) 
 平竹室長。

◆委員(青木よしか) 
 同じ件でお尋ねを致します。
 京都市は昨日発表されたわけですが,50年で52億5,000万円というネーミングライツのこの金額についてロームさんと合意をしたということで,細かい協議については今後締結をしていかれるということですが,もう一度確認です。合意したというのは,このネーミングライツの年間額のみであるということでよろしかったでしょうか。

○委員長(鈴木マサホ) 
 平竹室長。

◎文化芸術都市推進室長(平竹耕三) 
 昨日,基本合意をしました内容につきましては,対価が52億5,000万円と期間が再整備後の京都会館の開館の日から50年間というこの1点でございます。

○委員長(鈴木マサホ) 
 青木委員。

◆委員(青木よしか) 
 まず新聞報道等によりますと,この合意に至るまでの間に,もちろんロームさんにもこうした大きな名前を出して,お金を出してネーミングライツを買っていただくわけですから,ホールの整備についての条件というのも幾つか提示をされているという風に報道されています。この条件というのがどういったもので,これをどういった形で今,京都市が受け止めている状況なのかということについてお答え願います。

○委員長(鈴木マサホ) 
 平竹室長。

◎文化芸術都市推進室長(平竹耕三) 
 この合意に至るまでの間に,確かに我々として,今回パブリックコメントに掛けさせていただいていますように,世界水準のオペラができるということについては,ロームさんの側からもそういう御意見は頂だいしているという事実はございます
 したがいまして,それを実現するための具体的な建築の設計と言いますか,どういう改修をするかということについては,まだ私どもとしては基本計画を策定する中で最終的には決めていきたいと考えておりますが,大きな部分と致しましては,そういったところの御指摘を頂いているというところでございます。

○委員長(鈴木マサホ) 
 青木委員。

◆委員(青木よしか) 
 分かりました。今,まさにパブコメも募集をしておられるところですけれども,市民の皆さんの御希望と,このネーミングライツを買っていただいたロームさん,それから京都市のそれこそ大きな政策の目的というものがきっちりと果たされるように,丁寧に協議をしていただきたいと思いますし,このロームさんとの間で提携される協議,契約については議会の方に報告をいただきたいと思っています。というのも,やはり50年という長い期間で,京都市もしっかりとローム側の要求を果たし,ロームさんも世界に冠たる京都の最高の文化会館に名前を貸していただく,付けていただくということで,一定の社会的な責任を負っていただかなくてはいけないということになりますので,この協議,最終的な形の合意,そういった文書を議会側に,是非,御提示をしかるべきときにお願いをしたいと思います。

 京都市は,50年,100年の本当に長いまちづくりをしてきて,このネーミングライツについても,非常に異例の50年という長さではありますけれども,これは京都ならではの,まさしくこの50年のネーミングライツを取っていただいたということを誇らしく,私は一人の市民として思っています。

 ただ,一つ,これからもうちょっと注意していかなければいけないなと思うのが,このロームさんから頂けるネーミングライツの年間額だけではなくて,他の民間の皆さんの寄付金であるとか,協力であるとか,それから民間資金,民間参入,そういったことをもっと広く考えていかなければならないときでもあると思いますので,ロームさんだけに頼らない方法というものを模索していかないかんのじゃないかとも思っていますので,その辺り,御留意いただきたいと思いますが,何かこの点についてお考えのことがあればお尋ね致します。

○委員長(鈴木マサホ) 
 平竹室長。

◎文化芸術都市推進室長(平竹耕三) 
 京都会館の再整備につきましては,再整備自体というのは京都市がやはりある部分市民の総意を得て進めるべきものであるという風に私どもは考えておりますので,今回,非常に高額なネーミングライツの御取得ということがございましたので,御意見は聞かせていただきますけれども,そういった意味での京都市の主体性というのはきっちりと持ったうえで進めていきたいと思っております。やはり,先ほども若干御答弁を申し上げましたが,施設の中にはレストラン等の新たな機能も入れていくということになって参りますので,その他の民間の事業者等についても時期が来れば,そういったお話は進めて参りたいと考えているところでございます。
 以上でございます。


■第19回 くらし環境委員会記録-その1-「京都市会会議録」

田中セツ子 自由民主党京都市議会議員団
京都市会議員 青木よしか 公式Webサイト
山岸吉和 文化市民局長
平竹耕三 文化芸術都市推進室長

2011-02-08 第19回 くらし環境委員会記録-その1-「京都市会会議録」
http://kyoto21c.exblog.jp/14911572
2011-02-08 第19回 くらし環境委員会記録-その2-「京都市会会議録」
http://kyoto21c.exblog.jp/14917210
2011-02-08 第19回 くらし環境委員会記録-その3-「京都市会会議録」
http://kyoto21c.exblog.jp/14922832/
2011-02-08 第19回 くらし環境委員会記録-その4-「京都市会会議録」

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