2012-01-16 京都会館建物価値継承委員会 第3回会議 傍聴メモ(2) 事務局説明
3 基本設計素案について

(1)のつづき 

(敬称略)
2012-01-16 建物価値継承委員会 第3回会議配布資料-「京都市情報館」参照

福島(事務局)担当課長の福島です、それでは資料5-9までを説明させていただきます。

資料5 配置図、平面図案をご覧ください。
A3サイズの図面が4枚ございます。2回の委員会で京都会館の建物価値としてすぐれているところを確認いただいた二条通りからピロティを抜けて中庭に至る動線、さらには第1ホールエントランスから冷泉通りを見通せる抜けをしっかりと継承することとしています。 中庭の価値を継承し、魅力的な空間として整備することにしています。
建て替える第1ホールは大庇とその陰影やその壁面位置を継承することにしています。
それらの建物価値をしっかり継承した上で機能面で現代ニーズにこたえられるように基本設計作業をすすめています。
本日提示しました、配置図、平面図案については現在検討中のものであり、関係部署等々調整により、若干変わることもありますので、ご承知おきください。

1枚目の配置図、平面図では、二条通りから中庭を経て共通ロビーを介して冷泉通りの抜けを確保しています。
前回説明しましたときよりも、第1ホールの東側の屋外空間の広がりをもたせることに、より開放感のある抜けの空間を確保しております。建て替える第1ホールにしましても大庇とその陰影を守り、北側の壁面位置を継承することとしています。また第1ホールと第2ホールをつなぎ中庭に面する新たな人の流れをつくる共通ロビーを設けております。
d0226819_20451573.jpg

2枚目の2階平面図では第1ホールと第2ホール、会議棟をつなぐ共通ロビーを設けております。
内部空間の流れを魅力的なものとするとともに、吹き抜けや階段により上下階の空間が一体的になる工夫を行っております。
d0226819_20461324.jpg

3枚目の3階平面図では第2ホール横の階段と吹き抜けを生かして上下階の空間のつながりをもたせ各ホールの新たな人の流れを創出しております。
d0226819_20462770.jpg

4枚目は4階、5階平面図と屋上を示しております。屋上緑化の範囲については今後検討していくつもりです。
d0226819_20465863.jpg

次は<b>資料6の立面図案です。A3サイズの図面が4枚ございます。
各立面図案は上段が現況の立面図で、下段が今回検討を行っている立面図です。
今回の立面図では大庇とその陰影はしっかりと守る計画としています。
会議棟の1階を店舗や賑わい施設として改修するために二条通りから中庭への抜けを考え、既存のコンクリートルーパーについては撤去を検討しているところです。
d0226819_2051740.jpg

2枚目の立面図は北側立面図を示しています。建て替える第1ホールについても大庇を設け、その陰影を守る計画としています。また第1ホール客席部分の屋根は大庇水平線を強調する工夫をしています。またフライタワーは面を文節して景観に溶け込むようデザインしています。
d0226819_2051346.jpg

3枚目の立面図は西側立面図を示しています。建て替える第1ホールの舞台側壁面は第2ホールの壁面位置とそろえるとともに、フライタワーの部分については釣具の機構を検討し、南北方向の幅を最小限にし、ボリューム感を押さえて上、文節して景観にとけこむようにデザインしました。
d0226819_20515898.jpg

4枚目の立面図は中庭第2ホールの立面図を示しています。今回第1ホールと第2ホール、会議棟を内部棟でつなぎ、あらたな人の流れをつくるためガラスのカーテンウォールを設けていますが、既存のバルコニーの手すりをガラス越しにみせることにより、既存の建物の雰囲気が感じられるように工夫をしています。
d0226819_20521976.jpg

資料7は模型写真を示しています。模型写真は前回提出したものより詳細に作りこみ、いろんなアングルから撮影した10枚の写真をA3サイズにまとめております。模型写真の右下に撮影した方向を示しています。
d0226819_20563449.jpg

d0226819_20564979.jpg

d0226819_205715.jpg

資料8は基本設計でお世話になっている香山先生の検討段階のスケッチをA3サイズ3枚にまとめております。

資料9は既存意匠の継承に関する検討項目リストです。平成16年度に行ったのが劣化度調査でAとされているのが健全な状態、B=軽微な劣化がみられ計画的な更新が必要 C=著しい劣化が見られ、緊急に対策が必要という調査結果がでています。それが箱書きに書かれた内容です。今回の基本設計で外観意匠について大きな影響を及ぼすマテリアル等についてまとめたものです。

大庇についてですが、第1ホールについては
新規で、現況と同位置同形状の大庇を設置、既存部分は劣化度を考え改修方法を検討していきたいと考えております。

RC柱、梁についてですが、耐震基準を満たしておりませんので、内部で耐震ブレース等を設置する必要がありますが、外観の雰囲気を壊さないように検討しているところです。劣化の激しいコンクリート面についてはその補修方法について工法等も含めて検討しているところです。

壁、ブリックタイルは同じ材料を再現することはいろんなところに問い合わせたところ、困難ということになっています。新規で採用する場合ですが、タイル割り、大きさ、風合いなど焦点を絞って検討していきたいと思っております。

スチールサッシ、カーテンウォール
安全面環境性能等考えたうえ、アルミ材料等の材料の変更も含めて検討していきたいと考えております。
d0226819_2162421.jpg


先ほど立面でも説明させていただいたのですが、会議棟1階のコンクリートルーパーです。
会議棟1階部分をにぎわい施設とするために、徹去の方向で検討を行っているところです。

床のブリックタイルですが第2ホールの南側に使っているタイルです。
バリアフリーに対応させるために、目地詰めと平滑化を検討しています。

小判型御影石ピンコ口床についてですけれども、
ピロティから第1ホールに抜けるあたりにしかれているものです。
過去の改修で他の材料に変更されたものを竣工当時のものに回復することと、あわせてバリアフリーデザインにも対応することを検討していきたいと考えております。

PC手摺(欄干)です
劣化が非常に激しくて、現在三日月型の形状を守って、交換も含めて検討したいと考えています。

PC階段
第1ホールに入る側、会議棟の南側にある階段ですけども、これに関しても劣化の状況が激しい。それから残せない可能性もあるので、交換も含めて、現在対応を考え中

バーライトコンクリートパネル
第2ホールのホワイエ天井とか、ピロティ部分の天井に使われているものですが、バーライトの剥離やボルトの錆びが進行、こういうことを含めて改修方法を検討いていきたいと考えております。
d0226819_218087.jpg

検討項目ですが、保全を基本して考えていきたいですが、現実的な改修方法を考えていきたいです。

今回資料には添付しておりませんが(図※参照)、どの範囲を建物として建て替えるのか、第1ホールですけれども、ちょっと前の(画面で)示させていただいている部分が、第1ホールとして建て替える範囲です。当初は基本計画の段階では通りで行きますと、第1ホールにはいるテラス部分も含めて改築するような形で考えられてましたけれども、現在の基本設計では、第1ホールのエントランスの廊下部分は残して計画をすすめている形です。
(図※)
d0226819_21424740.jpg

(図※)委員会でのプロジェクター画面をメモ書きの上、再構成したものです。正確でない場合があります。
京都市に資料公開を希望


以上です。

尚、現在も基本設計でお世話になっている香山先生から補足説明などありましたらお願いいたします。

香山
今の説明につきましては特に補足することや付け加えることはありませんが、あえて、申し上げますと、今いろんな問題を検討しつつ進行している段階の模型であり図面でありますので、
すべてがまだ渾然とうずまきつつ進んでいる状態だとご理解いただけたらと思います。
ただ、これまで二度ご意見いただいたことで、だんだんと一つの方向がみえてきたように思っておりますので今日のご意見をいただきながら、最終的には一つの方向に進みたいという段階でございます。
福島正俊 建築担当課長 都市計画局公共建築部事務局員
所長 香山壽夫 代表取締役 京都会館基本設計業務受託者


■京都会館建物価値継承委員会 第3回会議 傍聴メモ(2) 事務局説明

■京都会館の建物価値継承に係る検討委員会関連記事




第3回京都会館の建物価値継承に係る検討委員会 摘録より

(2) 基本設計素案について

事務局(福島都市計画局公共建築部企画設計課担当課長)


配布した資料5から9について説明
(資料5の説明:配置図及び1階から5階までの平面図案)
・ これまで2回の委員会で,京都会館の建物価値の優れているところとして確認いただいた点としては,
○ 二条通からピロティを経て,中庭に至る動線,さらに,第一ホールのエントランスから冷泉通を見通せる「抜け」をしっかりと継承すること。
○ また,ピロティ,中庭の価値を継承し,魅力的な空間として整備すること。
○ さらに,建て替える第一ホールについては,大庇とその陰影や壁面位置は,継承すること。
といった点である。
・ これらの建物価値をしっかり取り入れたうえ,機能面で現代的ニーズに応えられるよう基本設計の作業を進めている。
本日提示した配置図・平面図案については,現在検討中のものであり,関係部署との調整等により若干変わることもあり得るので御承知おきいただきたい。
・ 配置図兼1階平面図では二条通から中庭を経て共通ロビーを介して冷泉通の抜けを確保している。前回よりも第一ホール東側の屋外空間の広がりを持たせることで,より開放感のある抜けの空間を確保している。
・ 建て替える第一ホールについても,大庇とその陰影を守るとともに北側の壁面位置を継承し,また,第一ホールと第二ホールをつなぎ,中庭に面する新たな人の流れをつくる共通ロビーを設ける。
・ 2階平面図では,第一ホールと第二ホール,会議棟をつなぐ共通ロビーを設け,内部空間の流れを魅力的なものとすると共に,吹抜けや階段により上下階の空間が一体的になる工夫も行っている。
・ 3階平面図では,第二ホール横の階段と吹抜けを活かして上下階の空間的つながりを持たせ各ホールの新たな人の流れの創出を図っている。
・ 屋上緑化の範囲については,今後,検討していく予定である。

(資料6の説明:立面図案)
・ 各立面図の上段が現況の立面図で下段が今回検討を行っている立面図案である。
○ 南側立面図
今回の基本設計では,大庇とその陰影はしっかり守る計画としている。
会議棟の1階を店舗や飲食店等の賑わい施設として改修するため,二条通から中庭への抜けを考え,既存のコンクリートルーバーについては撤去する方向で検討している。
○ 北側立面図
建て替える第一ホールについても大庇を設け,その陰影を守る計画としている。
また,第一ホール客席部分の屋根は,大庇の水平線を強調する工夫をしており,フライタワーは面を分節して景観に溶け込むようにデザインしている。
○ 西側立面図
建て替える第一ホールの舞台の壁面は,第二ホールの壁面位置にそろえるとともに,フライタワー部分については吊り物の機構を検討し,南北方向の幅を最小限にし,ボリューム感を押さえるようにデザインしている。
○ 中庭第二ホール側立面図
今回,第一ホール,第二ホール及び会議棟を内部空間でつなぎ,新たな人の流れをつくるためガラスのカーテンウォールを設けているが,既存バルコニーの手摺をガラス越しに見せることで,既存建物の雰囲気が感じられるよう工夫している。

(資料7の説明:模型写真)

(資料8の説明:香山壽夫建築研究所所長のスケッチ)

(資料9の説明:既存意匠の継承に関する検討項目)

・ 箱書きの部分は平成16年度に行った劣化度調査で
A:健全な状態
B:軽微な劣化が見られ,計画的な更新が必要
C:著しい劣化が見られ,緊急に対策が必要
という調査結果が出ているものである。
今回の基本設計で外観意匠に大きく影響する部材等について項目別に取りまとめたものである。
○ 大庇について
第一ホールの新規で造るものについては,現在と同位置,同形状での設置を考えている。
なお,既存部分については,劣化度を確認のうえ改修方法を検討している。
○ RC柱,梁について
耐震基準を満たすため,内部で耐震ブレース等を設置する必要があるが,外観の雰囲気を壊さないよう検討する。また,劣化の激しいコンクリート面については,その補修方法について,工法を含め検討している。
○ 壁ブリックタイルについて
同じ材料を再現することは困難なため,新規で採用する場合はタイル割,大きさ,色味,風合いなど,焦点を絞って継承を検討している。
○ スチールサッシ,カーテンウォールについて
安全面,環境性能などを考え,アルミ等への材料変更も含め検討している。
○ コンクリートルーバーについて
会議棟1階部分を賑わい施設として整備するため撤去も含めて検討している。
○ 床ブリックタイルについて
第二ホール及び会議棟の床部分に使われているが,目地部分につまずく方もいることから,目地詰め等により平滑化することでバリアフリー対応を検討している。
○ 小判型御影石床仕上げについて
ピロティから第一ホールに向かう場所に使われている。
過去の改修の際,他の材料に変更された部分については竣工当時の材料に戻すことや,目地部分につまずく方もいることから,目地詰め等により平滑化することでバリアフリー対応について検討している。
○ PC欄干・手摺について
劣化が激しい部分については,現在の三日月型の形状を守ったうえ,交換も含め検討している。
○ PC階段について
第一ホール東側及び会議場東側にある階段であるが,劣化の状況や建築基準法の対応など交換も含め検討している。
○ パーライトコンクリートパネルについて
ピロティ天井,第二ホールホワイエの天井に使われているものであるが,パーライトの剥離や固定ボルトの錆など,状況を踏まえ,改修方法を検討している。
・ これら検討項目については,現況材料の保全を基本的な考えとするが,安全面,法規や性能等を確認のうえ現実的な改修を行っていく。

(第一ホールの解体範囲について説明)
基本計画の段階ではH通を東側まで通した位置を境に解体する範囲を設定しており,第一ホールに入っていくテラス部分も解体範囲としていたが,現在は第一ホールのエントランスに面した1スパン分は残していく方向で考えている。
・ 香山先生から,何か補足するような点があれば,お願いしたい。


香山壽夫建築研究所所長
・ 今の説明について付け加えて説明することはないが,一言申し上げると,あくまで今色々な問題を検討している段階での模型及び図面である。
すべてが混然と渦巻きつつ動いている状態であると御理解いただきたい。
・ これまで2回御意見を頂いたことで,渦巻いていた状態の中に一つの焦点が見えてきた気がするので,今日の御意見を頂きながら,さらに一つの形に向かって進んでいきたいと考えている。

[PR]
by 2011-kyoto | 2012-01-16 00:04 | 2012/01
<< 2012-01-16 京都会館... 2012-01-16 京都会館... >>