2012-03-06 京都会館建物価値継承委員会 第4回会議 傍聴メモ(2) 既存意匠の検討項目について
※京都市の第4回京都会館の建物価値継承に係る検討委員会 摘録が03/27に公開されましたので、下記にあわせて掲載させていただいています。(2012/03/27記)

2012-03-06 京都会館建物価値継承委員会 第4回会議 傍聴メモ(2) 事務局説明 既存意匠の検討項目について

(1)のつづき

既存意匠の項目リストに関する検討事項 pdfダウンロード
改修にあたって平成16年度に行った調査と、今回現状を再度確認し健全な状態であり、下地等補修の必要がないもの、補修を要するもの、著しい劣化がみられ交換が必要なものという内容で分類し、項目別に取りまとめております。図面左側上段の大庇ですが、既存部分については、出隅部分を撤去しプレキャストコンクリートにより竣工時の意匠で交換します。そのほかの部分は、補修を行った後コンクリート中性化防止のため樹脂塗装を行います。
増築部分については既存部分と同じくプレキャストコンクリートで再現します。

RC柱、梁についてですが、既存部分については状況に応じコンクリート面の措置を行ったうえ、コンクリート中性化防止のため樹脂塗装を行います。
耐震基準を満たしておりませんので、既存意匠を保持しつつ、耐震壁等を新たに設ける必要があります。
特に、第二ホールホワイエ部分では、耐震壁は耐震ブレース等を設置する箇所がありますが、建物の雰囲気を壊さないように検討をおこないます。増築部分については既存の柱、梁を継承し、コンクリート打ち放し面では杉板化粧型枠を検討します
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2枚目の図面をご覧ください。
ブリックタイルですが、既存部分については抜き取り調査の結果、施工は良好な状態のためはモルタルのはがれなどの汚れを高圧洗浄し、クリーニングをします増築部分については同じ材料を再現することは困難なため色味・風合いをあわせレンガ積みを検討しています。

コンクリートルーバーについては会議棟1階部分をにぎわい施設とするために、出入り口として必要なところは徹去します。

スチールサッシ、カーテンウォールですが、既存部分については現状のサッシを補修調整し、使用することとします。

ガラス部分については、耐震性と断熱性を向上させる必要があるため交換します。

増築部分については新規サッシ代用としますが、割付けなどは既存サッシを踏襲したものを検討します。

図面右側下段のPC手摺ですが、既存の部分については現状台を補修し使用することとします。
尚、建築基準法上の手すり高さを確保するために背面側にスチール手すりを設置します。増築部分についてはプレキャストコンクリートについて同形状の手すりを設置することを検討しています。
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3枚目の図面をご覧ください。
左側上段の床、プリックタイルについてはバリアフリーデザインに対応するため、凹凸の激しい部分の平滑化と、目地の落ちくぼんでいる部分の補修を行います。
図面左側下段の小判型御影石についてはバリアフリーデザインに対応させるため、全面撤去し、パターンを継承させるため平滑化して復元します。
また、中庭で過去に改修され異なる仕上げになった部分は竣工時の意匠を回復させます。

図面右側上段のPC階段については劣化の状況や、建築基準法の対応のため既存階段をなくし、中央にあらたな階段を設けるなどの検討を行います。

バーライトコンクリートパネルについてはバーライトの剥離は固定ボルトのさびなどの状況を踏まえ、地震時の天井落下を防ぐため形状、配置パターンなどを継承し、交換します。

タイル壁画については、タイル壁面表面の剥離が進んでおり、落下の危険性から撤去する方法で進んでいます。これら検討方法については現時点での基本的な考え方を示しておりますが、安全面や、性能、などを詳細に検討した上で判断したいと思っています。尚、既存建物を改修する第2ホールと会議棟の内部仕上げについては、内部空間の雰囲気がしっかり残るように設計します。
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福島正俊 建築担当課長 都市計画局公共建築部事務局員


■京都会館建物価値継承委員会 第4回会議 傍聴メモ(2) 既存意匠の検討項目について

■京都会館の建物価値継承に係る検討委員会関連記事
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2012-03-06 京都会館の建物価値継承に係る検討委員会-第4回出席者紹介/配布資料



第4回京都会館の建物価値継承に係る検討委員会 摘録より
pdfダウンロード

(2) 既存部分の意匠の継承についての説明
(資料4「既存意匠の継承に関する検討項目」の説明)
・ 改修に当たって,平成16年度に行った基本調査と今回,現状を再度確認し,A:健全な状態にあり,下地等補修の必要のないもの
B:補修を要するもの
C:著しい劣化が見られ,交換が必要なもの
という内容で分類し,項目別に取りまとめている。

○ 大庇について
・ 既存部分については,出角部分を撤去し,プレキャストコンクリートにより,竣工時の意匠で交換する。それ以外の既存部分は,下地補修等行った後,コンクリートの中性化防止のため樹脂塗装を行う。
増築部分については,既存部分と同じ形状で,プレキャストコンクリートで再現する。
○ RC柱,梁について
・ 既存部分については,状況に応じてコンクリート面の措置を行ったうえ,コンクリートの中性化防止のための樹脂塗装を行う。
・ なお,既存部分は,耐震基準を満たしていないため,既存意匠を保持しつつ,耐震壁等を新たに設ける必要がある。特に第二ホールホワイエ部分では耐震壁や耐震ブレースを設置する箇所があるが,現在の雰囲気を壊さないよう検討を行う。
・ 増築部分については,既存の柱や梁の割付を継承し,コンクリート打放し面は杉板化粧型枠を検討している。
○ 壁ブリックタイルについて
・ 既存部分については抜き取り調査の結果,施工は良好な状態であったため,タイル表面のモルタルの白華垂れなどの汚れを高圧洗浄し,クリーニングする。
・ 第二ホールの上部は,今後の劣化を防ぐため,上部に笠木を設けることとする。
・ 増築部分については,同じ材料の再現は困難なため,色味風合いを合わせた煉瓦積みを検討している。
○ コンクリートルーバーについて
・ 会議棟の1階部分を賑わい施設とし整備するため,出入口等の機能上,必要となる部分は撤去する。
○ スチールサッシ,カーテンウォールについて
・ 既存部分については現状のサッシを補修調整し使用する。なお,ガラスについては,耐震性と断熱性を向上させる必要があるため交換する。
・ 増築部分については新たな材料とするが,建具の割付については,既存部分を踏襲したデザインで検討している。
○ PC手摺について
・ 既存部分については,現状材を補修し利用する。なお,建築基準法の手摺高さを確保するため,背面側にスチール手摺を設置する。
・ 増築部分については,プレキャストコンクリートで同形状の手摺を設置することを検討している。
○ 床ブリックタイルについて
・ バリアフリーデザインに対応させるため,凹凸の激しい部分の平滑化と目地が落ちて窪んでいる部分の補修を行う。
○ 小判型御影石ピンコロ床について
・ バリアフリーデザインに対応させるため,一旦全面撤去し,その後パターンを継承させたうえで平滑化して復元する。
また,中庭で過去に改修されている部分は,竣工時の意匠を回復させる。
○ PC階段について
・ 劣化の状況や建築基準法に適合させるため,既存階段は残したうえで,中央部に新たな階段を設けるなどの検討をしている。
○ パーライトコンクリートパネルについて
・ パーライトの剥離や固定ボルトの錆などの状況や地震時の天井材落下防止のため,材質,形状,配置パターンなどを継承し,異素材に交換する。
○ タイル壁画について
・ タイルの表面の剥落が進んでおり,落下の危険性から撤去する方向で検討している。
・ 以上の検討項目については,現時点の基本的な考え方を示している。
今後,安全面や法規,性能,コスト等を詳細に検討したうえで判断する。
・ 既存建物を改修する第二ホール及び会議棟の内部仕上げ等については,内部空間の雰囲気がしっかり残るよう検討し,設計を進めていく。

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by 2011-kyoto | 2012-03-06 00:02 | 2012/03
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