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2012-04-15 講座「第四回内国勧業博覧会と京都」、京都会館にて-「日常旅行日記」
講座「第四回内国勧業博覧会と京都」、京都会館にて

全文はこちらでご覧ください http://binmin.tea-nifty.com/blog/2012/04/post-753a.html
先月のことになりますが、京都岡崎公園の疎水のほとりにある京都会館に歴史文化講座を聴きに行きました。
テーマは「第四回内国勧業博覧会と京都」です。

以前、岡崎公園の記事を書いた際に、京都会館の担当の方からご案内いただいたことがあり、出かけたものです。もちろん第四回内国勧業博覧会に興味があったからですが。

会場の京都会館は、1960年に前川國男の設計で建てられたホールです。
第一ホールを建て替える計画で全館閉館に入る前のタイミングでしたので、建物も紹介しておきます。

(中略)

以下、講演内容を簡単に説明します。

明治維新で東京遷都が行われ、意気消沈した京都では元気を取り戻すため、早くも明治4年に西本願寺で京都博覧会が開かれました。この後も度々博覧会が開催されることになります。

第1回の内国勧業博覧会は明治10年に東京上野公園で開催されました。
なぜ「内国」なのかというと当時、日本の地位は外国と不平等。「外国人を呼んで何かあったら困る」から。真面目な産業の展示会でしたが、周辺の店はもうかったそうです。

第2回の内国勧業博覧会に京都が手を挙げますが、誘致失敗。再び東京・上野で開催。
第3回の誘致にも失敗。今度も東京・上野で開催されました。

では第4回はというと、今度こそ京都かと思いきや、真っ先に堺商業会議所が手を挙げ、これに大阪も乗ったらしいです。東京も立候補して京都は出遅れてしまいました。面白いのは、堺の案には大阪のほか熊本・広島も乗り、京都開催案には大津が乗り、神戸は神戸開催を主張し、仙台は東京以外でやろうと言ったらしいのですね。結局、第4回は京都、第5回は大阪、第6回は東京という形で回り持ち開催にしましょうということになりました。

しかし、京都市会と京都商業会議所は誘致に熱心だったのですが、京都市民は冷めていたらしいです。(なんとなく大阪のオリンピック誘致を思い出します)

第4回内国勧業博覧会の準備として、荒廃した寺社の整備(平安神宮の建設も)や悪質な旅館・人力車の取締強化、道路・橋梁などの整備、そして平安遷都千百年記念で二府八県聯合事業という広域の協賛事業が行われました。近畿だけでなく、岡山・広島・琴平・岐阜・名古屋でも開催されています。このときに神戸で遊園地整備、岡山や岐阜で公園整備・改修が行われたとのことです。

明治28年、悲願の内国勧業博覧会が京都で開催されました。
会場はここ岡崎公園です。
京都なので出展は工芸が多く、時代の特徴として電気関係の展示が増えたようです。黒田清輝の裸体画「朝妝」が物議を醸しました。
ただタイミングの悪いことに、開幕当初は日清戦争による自粛ムード、講和後も帰還兵からのコレラの蔓延などで盛り上がらず、既に博覧会が飽きられていたこともあり、来場者数100万人余りで前回より微増ながら、不振に終わってしまったそうです。

(以下略)


 
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画像は「国立国会図書館 博覧会 近代技術の展示場」 より掲載
http://www.ndl.go.jp/exposition/s1/naikoku4.html

■ 講座「第四回内国勧業博覧会と京都」、京都会館にて-「日常旅行日記」

2012-03-24 京都会館 歴史文化講座 第4回 「第四回内国勧業博覧会と京都」のご案
2010-07-14 資料4 参考資料≪歴史から見た岡崎≫-「京都市情報館」
第4回内国勧業博覧会 京都の巻き返し-「国立国会図書館 博覧会 近代技術の展示場」
by 2011-kyoto | 2012-04-15 00:00 | 2012/04
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