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2012-03-01 平成24年第1回定例会会議録(速報版)3月1日開催分(代表質疑等)-京都市会会議録(速報版)
平成24年第1回定例会会議録(速報版)3月1日開催分(代表質疑等)-京都市会会議録(速報版)

2月24日開催分(会期決定等)のつづき

樋口英明議員

次に,岡崎地域の再開発問題についてお聞きします。本市が申請していた京都市地域活性化総合特区が昨年の年末に国の指定を受けました。この特区申請の中で本市は,既に年間500万人の方が訪れている岡崎地域を国際的な会議の誘致などを目的としたMICE戦略の拠点や国際的な観光拠点とすること,その一環として京都会館の再整備などを位置付け,税の優遇措置や施設整備の国庫補助金の増額などを求めています。この方針を本市が市民の合意を得ないまま強硬に進めようとしているところに大きな問題があります。

岡崎地域にお住まいの方からお手紙を頂きました。そこには,現在の冷泉通の南側地域におけるパスやタクシーやマイカーなどの混雑状況,店舗前での人の行列,歩道の狭さ,観光客のマナーなどは,良質のにぎわいとは言えないのでないか,との問題を提起し,冷泉通以北をそうした地域と同じ用途地域に規制緩和する前に,今ある問題の改善にこそ取り組んでほしい,ということが切々と書かれていました。このほかにも,これ以上のにぎわいは要らない,岡崎は今の岡崎のままで、あってほしいなど,再開発に関しては多くの反対意見が出されてきています。

本市自身が2007年に行った市民アンケートでも,岡崎の良さは静かで落ち着いた所,とする回答が8割以上を占めています。ところが市長は,こうした市民の声を聞かずに更なるにぎわいを創出するとして岡崎活性化ビジョンを策定し,その具体化の条例提案や都市計画提案を行ってきました。岡崎活性化ビジョンの実現に向けた都市計画制限の見直し案に関するパブリックコメントの際に, 65パーセントが賛成で,多くの御賛同を得たと本市は言ってきました。しかしそれを更に具体化した都市計画案の縦覧の際の意見募集では,反対意見が7割を占めるという結果でしたから,都市計画案は市民の賛同が得られなかったということであり,本来それをそのまま都市計画審議会に提出するべきではありませんでした。

本当に市民合意を大事にするのであれば,今のまま岡崎活性化ビジョンを強引に前に進めることはやめて,これまで市民から出されてきている疑問や批判の声に真撃に向き合い計画の見直しを図るべきと考えますが,いかがですか。

また京都会館の建替え問題に関しては,第一ホールを31メートルという高層の箱型の建物にするという計画に基づいて第一ホールの解体予算が計上されていますが,これは撤回すべきであります。日本建築学会,京都弁護士会,近代建築などの価値と保存を提唱する国際組織であるドコモモジャパンをはじめ多くの団体や個人の皆さんから保存を求める要望書や批判の声明などが次々と提出されています。

京都会館は,岡崎地域の環境との調和を強く意識して高層の箱型を避けて勾配屋根とし,ひさしを巡らすなど、水平線が強調されて造られています。ところが現在の京都会館再整備計画では,この京都会館の特徴が破壊されてしまうことを多くの方々が指摘しています。そもそも京都会館の再整備は,本市において10年近い検討の中で舞台関係者や建築の専門家などの意見を踏まえて改修を基本にした計画案が作られました。それは,現状の京都会館の外観,高さを守り保存しながら機能面での充実を図るというものとなっていました。

ところが, 一昨年のローム株式会社との命名権譲渡の協議と前後して,市民には何も知らせないまま当初の計画案から大きく掛け離れた計画に変えられてしまったというのがこの間の経過です。現在本市が設置している京都会館の建物価低継承に係る検討委員会においても, 31メートルの高層の箱型の建物にしてしまうことに対して異論が次々と出されています。

x検討委員会の論議の中では,たとえそのような建物にしても岡崎活性化ビジョンや総合特区申請の中に出てくる世界一流のオペラを呼ぶことは難しいということも指摘されています。これに対して,本市は31メートルの箱型にすると決めてあるのだから,そこから出発することが大前提という説明を繰り返しています。市長が決めた方針に対しては,市民や専門家の皆さんからどれだけ批判があろうとも強引にことを進めるという姿勢をどこまで貫くおつもりでしょうか。民主主義のルールに反するとお考えになりませんか。お答えください。
市長(門川大作)

樋口英明議員の御質問にお答えいたします。
(中略)
以下,副市長及び関係理事者が御答弁申し上げます。
総合企画局長(西村隆)

岡崎地域活性化ビジョンについてお答えいたします。岡崎地域活性化ビジョンは検討委員会におきましてオープンな議論を深めていただき,地元をはじめ多くの市民意見やアイデアを盛り込み策定されたもので,岡崎の優れた景観や地域資源を生かしながら世界の人々が集う文化芸術と観光拠点の創造を目指す夢のあるビジョンとして多くの方々から期待されております。咋年7月に27の団体で構成する官民地域連携の組織であります京都岡崎魅力づくり推進協議会が発足し岡崎を愛し発展を願う多くの関係者の皆様と行政との協働により岡崎地域の魅力と活力の向上を目指す取組が力強く進みつつあります。今後とも市民の皆様の御理解と積極的な参加をいただきながら,市民に愛される世界の人々を魅了する京都岡崎を目指してまいります。以上でございます。
市民文化局長(西出義幸)

京都会館の再整備についてお答えいたします。京都会館再整備につきましては,施設全般が老朽化し舞台機能や音響面などのホールの機能が施設を利用する方のニーズ、に応えられない状況を踏まえ,平成14年度以来10年の長きにわたって市民の皆様の御意見をいただきながら様々な検討を重ねてまいりました。

また,昨年1月に実施した基本計画の考え方に関するパブリックコメントでは, 7割以上の御賛同を得て同年6月に再整備基本計画を策定し現在基本設計を進めております。

基本設計に当たりましては,京都会館の建物価値継承に係る検討委員会を開催して,建て替える第一ホールも含めて会館全体の建物価値を検証し,これを踏まえた設計プランとなるよう専門家の御意見を尊重しながら進めているところでございます。

京都会館の再整備は京都だけではなく全国から多くの期待が寄せられており,再整備後の京都会館が質の高い舞台芸術や新たな文化創造の場として多くの皆様に喜んでいただけるよう取り組んでまいります。
以上でございます。


■平成24年第1回定例会会議録(速報版)3月1日開催分(代表質疑等)-京都市会会議録(速報版)

議会関係記事

2012-02-24 平成24年第1回定例会会議録(速報版)-京都市会会議録(速報版)
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by 2011-kyoto | 2012-03-01 00:00 | 2012/03
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