2012-06-02 第3回緊急シンポジウム開催のご案内-「京都会館を大切にする会」

第3回緊急シンポジウム開催のご案内
「京都会館のより良き明日を考える―これまでの経緯と問題点を整理する」


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■主旨文

京都会館は、京都の戦後復興の象徴であり、市民のための公会堂として、高山義三市長のリーダーシップの下、建築家・前川國男の設計により、1960年に開館した複合文化施設です。その後、半世紀にわたり、岡崎地区の風景の一部として市民に親しまれ、合唱コンクールや吹奏楽コンクールなど、市民の文化活動の拠点として、幅広く活用されてきました。

また、優れた建築として、1960年度の日本建築学会賞を受賞し、近年では、DOCOMOMO Japanにより、日本の近代建築100選にも選ばれて海外にも広く紹介されるなど、高く評価されています。

しかし、2011年6月、京都市は、唐突な形で、「京都会館再整備基本計画」を策定しました。その内容は、2000席の第1ホールをすべて取り壊し、世界的なオペラを誘致できる舞台をもつ劇場に建て替えるなど、建物の過半をつくりかえようとするものです。この計画に対しては、京都市長あてに、日本建築学会長やDOCOMOMO Japanから、いち早く保存要望書も提出されました。けれども、計画は何ら変更されることなく、2012年5月末を目標に、現在、香山壽夫建築研究所によって、基本設計が進められています。

今回の計画の決定については経過が不透明であり、市民にはまったく公開されていません。このままでは、建物の価値は壊滅的に失われ、10階建てのビルに相当する巨大な舞台の建設によって落ち着いた景観も破壊され、市民のための公会堂としての性格も失われてしまいます。これは一つの建物の運命にとどまらない京都の未来を左右する問題です。

そこで、昨年の12月18日に続いて、第3回の緊急シンポジウムを開催します。これまでの経過報告の後、まず、京都会館のある岡崎地域の歴史についても詳しい京都建築専門学校の佐野春仁先生に、景観論の立場から、今回の計画案の問題点も含めて、解説していただきます。続いて、2012年3月23日に京都市長宛てに、「京都会館第1ホールの建替えに関する意見書」を提出し、建替え案が京都市の眺望景観条例に違反していることを訴えた京都弁護士会有志の一人である弁護士の玉村匡さんに、計画案のもつ法的な問題点について報告していただきます。さらに京都在住で「京都会館を大切にする会」代表の建築家・吉村篤一さんに、「京都会館」の建築的な価値と京都の建築文化についてお話ししていただきます。さらに、地元京都に暮らす住民の立場から、かつて大論争となった鴨川のフランス橋計画「ポン・デザール」の建設中止を求める活動の中心におられた「山とみ」の女将・柴田京子さんから、京都のもつ文化の大切さについて語っていただきます。そして、これらパネリストの発言を受けて、今回の計画が何を意味するのか、その問題点とは何か、を確認し、その上でより良き改修の方向性とは何か、を幅広く議論したいと思います。
■概要

会名  第3回緊急シンポジウム「京都会館のより良き明日を考える−これまでの経緯と問題点を整理する」
日時  2012年6月2日(土)13:30−16:30
会場  京都市勧業館・都メッセ(京都市左京区岡崎公園内,地下鉄東西線「東山」駅から徒歩8分)
申込  申込不要,当日先着順,会費無料(カンパ歓迎),定員120名
問合先 メールkyotokaikan.taisetu@gmail.com  HP http://kyotokenchiku.blogspot.com/
主催  京都会館を大切にする会京都会館再整備をじっくり考える会
パネリスト(順不同・敬称略)

佐野春仁(建築家,京都建築専門学校教員)
玉村 匡(弁護士,京都弁護士会所属)
吉村篤一(建築家,元・奈良女子大学教授,京都会館を大切にする会代表)
柴田京子(料亭「山とみ」女将)
司会/松隈洋(建築史家,京都工芸繊維大学教授,京都会館を大切にする会呼びかけ人)
パネリスト・プロフィール

佐野春仁
1954年生まれ.京都大学工学部建築学科卒業、同大学院工学研究科修了.西ドイツ政府交換留学にてシュツットガルト大学留学.「京都市水族館」計画の問題についても積極的な発言を行う.

玉村 匡
1959年京都市生まれ.渡辺・玉村法律事務所.京都弁護士会所属.

吉村篤一
1940年京都市生まれ.1963年京都工芸繊維大学工芸学部建築学科卒業.坂倉準三建築研究所入所.1975年建築環境研究所設立.1998〜2003年奈良女子大学教授.現在、大阪工業大学客員教授.主な建築作品に「松ヶ崎の家1」、「12番坂の家」など.主な著書に『地模様としての建築』など.主な受賞に日本建築家協会25年賞など.

柴田京子
中京区先斗町四条上ルのお食事処「山とみ」の女将。鴨川に面した床のある料亭の経営者。鴨川に京都市が計画した橋「ポンテザール」の建設中止運動で中心的な役割を果し、建設を中止させた。

松隈洋
1957年兵庫県生まれ.1980年京都大学工学部建築学科卒業.1980-2000年前川國男建築設計事務所勤務.2000年京都工芸繊維大学助教授.2008年-京都工芸繊維大学教授.主な著書に『近代建築を記憶する』,『建築家・前川國男の仕事』(共著)『前川國男 現代との対話』(共編書),『坂倉準三とはだれか』など。

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by 2011-kyoto | 2012-06-02 00:02 | 2012/06
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