2012-10-09 第14小委員会質問状に対する京都市の回答-「京都市」
第14小委員会質問状に対する京都市の回答

平成24年10月9日

日本イコモス国内委員会
第14小委員会 主査 苅谷勇雅 様

京都市長 門川 大作
(担当 文化市民局文化芸術都市推進室文化芸術企画課)

平素は京都市政に御支援,御協力を賜り厚くお礼申し上げます。
平成24年9月26日付けで頂戴しました京都会館再整備に関する質問事項について,以下のとおり本市の見解を申し述べます。

1「京都市としてどのように京都会館第一ホールの機能上の課題を整理し,どのように新たな要求性能を設定したか,経過を追って合理的,論理的,また具体的にお示しください。」

京都会館は,昭和35年に開館して以来,常に多くの市民に愛され,使われ続け,親しまれてきた市民ホールである。戦後モダニズム建築の代表例として建築的な評価も高いが,平成14年の耐震調査以降約10年にわたる再整備の検討を重ねる段階においては,建築後50年に満たないこともあり,本市として国の文化財としての指定や登録について検討することはなかった。まして,現在,学術的に議論されているリビング・ヘリテージとしての「インテグリティ」の確保という観点からの検討は行ったことはなかった。まずは,経過としてこのような状況の中で再整備の検討が進んできたことについては御理解を願いたい。

しかし,京都市は京都会館が日本における近代建築として価値の高い建物であるとの認識は有しており,基本的にその価値を大切にするという方向で再整備の検討を進めてきた。その価値として参考にしたのは日本建築学会DOCOMOMO Japanからの指摘である。

平成19年2月15日に,京都会館再整備に対して,DOCOMOMO Japan財団法人日本建築学会から,それぞれ,京都会館を後世へ継承することを求める保存要望書が提出された。要望書では,主として京都会館は「前川國男の設計による代表作品であり,戦後モダニズム建築の中でも屈指の名建築である」こと,「岡崎地区の景観によく調和しており,京都の歴史的景観に貢献している建物であり,特に,正面からピロティをくぐって中庭へと抜ける独自の空間構成をもっており,都市の公共建築がもつべき良好なパブリック・スペースを作り出している点においても,特筆すべき価値を有している」ことが述べられている。

京都会館の再整備における検討は,平成14年度に耐震調査を実施して以降,以下のとおり,慎重に取組を積み重ねてきた。
平成16年度には,京都会館の来場者とプロモーターに対するアンケート調査を実施し,平成17年度から平成18年度にかけて,「京都会館再整備検討委員会」を設置して京都会館の現状の課題整理を行うとともに,再整備の方向性について検討を行った。それ以降も平成19年度には2,000人の市民を対象とした市民アンケート調査を行い,平成21年度には本市内部の検討案として京都会館再整備基本構想素案を作成し,素案策定後においても,平成23年6月の再整備基本計画策定に至るまでの間,演劇関係者や舞台技術関係者からも個別に意見を聞き,内部検討を続けた。
これらの取組を通じて明らかとなった京都会館第一ホールにおける機能上の欠陥は,以下の点に収斂される。

① 施設の老朽化・前時代化
② 耐震力不足,バリアフリー未対応
③ 音響面での問題
④ 舞台が地盤面から4.6mの高さにあり,北側の小さなリフト1基のみしかなく,搬出入に非常な手間と労力が掛かる。
⑤ 舞台空間の狭あいさ(舞台奥行き(12m),舞台内高さ(12~14.5m)の絶対的な不足)

以上の中でも,京都会館第一ホールの最も大きな課題は,第一ホールが六角形の形状をしており,舞台のに行くほど舞台幅が狭まり,かつ,舞台内の高さも下がっていくという,今後使い続けるホールとして本来必要な空間確保ができていないという根本的,致命的な課題を抱えている点である。
このような京都会館の現状に対して,以前から京都会館を利用されるバレエ関係者からは不十分な舞台設備や狭あいな舞台空間のため,京都会館では十分な演出が行うことができないので京都会館すべてを建て替えて改善してほしいとの要望が長年にわたって寄せられるとともに,ポピュラー音楽などのプロモーターからは狭あいな舞台空間の改善を求める要望のほか,楽屋の増設など,数多くの施設改善を求める切実な声が利用者から寄せられた。


これまでの取組を踏まえて,平成22年度には京都会館再整備基本計画の策定に取り組んだ。基本計画策定に当たっては,主に3つの方針,
① まず,1つ目の方針としては,
日本を代表する建築家である前川國男氏が設計し,昭和の名建築として知られた既存の建物価値を継承し,公共ホールとして再生すること。
② 次に,2点目としては,
京都を代表する「文化の殿堂」として多様な利用ニーズに応えるよう機能向上を図ること。
③ 最後に,3点目の方針として,
岡崎地域の活性化や魅力の保全・創出を牽引する機能導入や環境整備を図ること。
を掲げ,これをもとに「2」で後述するように様々な検討を重ねた。
その結果,第一ホールを安全に使用し続けるための耐震性能向上を図るには建物内部での大規模な補強を必要とするなど大規模工事とならざるを得ず,結果として空間的に建物の利用方法やデザインなどに大幅な変化と制約を及ぼすこととなり,現状の形で第一ホールを保存することはできないことが明らかになった。このため,第一ホールはやむを得ず現在の外郭壁面の位置をほぼ継承しながら建て替えることとし,中庭を中心とした現在の空間構成を継承しながら第二ホールや会議場などの部分は耐震性向上やバリアフリー化など全面的な改修を行うことを方針とした京都会館再整備基本計画を平成23年6月に策定したものである。

なお,基本計画案の策定に当たっても,平成23年の1月から2月に掛けてパブリックコメントを実施し,市民の意見を広く聴取した。

また,再整備基本計画策定後においては,同計画の内容を全京都洋舞協議会,京都府吹奏楽連盟,京都府合唱連盟など,各分野の利用者に対して説明を行っており,平成24年1月15日には「京都会館のホール利用団体等に対する再整備事業説明会」を実施し,利用者の皆さまから,再整備後の舞台機構等について意見を聞く機会を設けるなど,利用者の意見を聞きながら再整備を進めてきたものである。


平成23年度には,再整備基本計画を前提として基本設計に着手し,基本設計者としては,現代の日本を代表する建築家の一人で,日本建築学会作品賞も受賞された香山壽夫氏に委託をした。

併せて,基本設計案作成と並行して,平成23年10月から平成24年3月にかけて計5回開催された「京都会館の建物価値の継承に係る検討委員会」では,基本設計受託者がデザイン案を提示し,それに対して委員から出された意見を踏まえて設計案が変更される形で検討が進められ,具体的にはサッシ割の変更やフライの南北幅を縮めるなどの変更を経て,最終的な基本設計が取りまとめられたものである。

現在進めている再整備の取組は,これまでの長年にわたる取組を踏まえて,京都会館を公共ホールとして機能再生を図り,かつ建物価値の最大限の継承を図る,京都市として現時点で考え得る最適な再整備の計画であると考えており,多くの皆さまに御理解と御期待をいただいているものと考えている。
2「上記において,第一ホールに対する新たな要求性能が京都会館全体の建築的,文化的価値のインテグリティを継承・担保し得る範囲内のものであるかの検証をどのように行ったか,また,その要求性能の妥当性等についてどのように検討したか,お示しください。」

京都会館再整備は,今後も多目的に利用する市民ホールを基本として整備するものであり,元々, 府下で唯一の2,000席を超えるホールであり,2,000席を確保することは現状維持に過ぎず,これまでの機能を継承するものである。また,利用者の意見も現状の2,000席を確保すべきとの要望が強い。
なお,舞台の広さについては,近年の1,500席程度の公共ホールとほぼ同規模に押さえている。

この点については,「京都会館の建物価値継承に係る検討委員会」における審議資料からも明らかである。

また,再整備の過程においては,「1」で掲げたDOCOMOMO Japanや財団法人日本建築学会からの要望書における指摘事項を踏まえて,大庇の保存やピロティから中庭に至る空間構成を保存するなど,再整備内容を検討し,建物価値継承の実現を図ったものである。


このように,京都会館が,この岡崎の地で市民や利用者に受け入れられる機能を維持しつつ,ホールとして再生し,生き続けていくこと,それこそが,京都会館が京都会館であり続けることであり,京都市と多くの京都市民が考える京都会館におけるインテグリティであると考えている。

そして,京都会館が京都会館としてあり続けるためには,第一ホールの機能の抜本的な改善が必要不可欠であった。

現在の京都会館は,機能面では,開館した当初から音響等に問題があることが指摘され,コンサートホールとしての設計方針のまま,施工途上に多目的ホールとしての機能を付与されたことにより,第一ホールの鉄骨の大屋根に,吊りもの機構が無理矢理吊り下げられていたこと,舞台の行きも 12メートルしかないなど,多くの利用者や舞台関係者等から開館後,間もないときから改善を求められつつも,根本的な改善ができないまま使われ続けてきた。

第一ホールの躯体を保存したままフライを付加する案についても,「1」で先述したような様々な機会に検討が続けられた。

しかし,舞台が2階部分にあるという根本的な問題や六角形のホールが持つ機能不全,改修する場合の構造上の補強の問題やフライを既存躯体に付け足した場合のデザイン処理の問題(西側疏水に面して約3m躯体が張り出したり,大庇の部分的なカットが必要など)など,機能のみならずデザインとしての総合的な問題が次々と明らかになってきた。

このように,第一ホールの要求性能を満たし,京都会館を京都会館として継承していくためには,最終的には建替えという選択肢しかなかったものである。

なお,京都会館の建物価値継承に係る検討委員会において,設計者である香山壽夫氏(現在の日本でホール建築の第一人者で日本建築学会作品賞,芸術院賞,村野藤吾賞等を受賞)も交えた真摯な議論の上,第一ホールについては,建替えは行うが,深い軒庇から下部については基本的に既存部分の建物価値を継承しつつ,フライタワーを空に溶けていくよう,素材感やデザインを工夫し,景観に与える影響が過度なものとならないように配慮した。

以上のように,京都会館再整備に当たっては10数年にわたり,多くの検証がハード・ソフト両面から市民や利用者,専門家等も交えてなされてきた。その要求性能は京都会館全体の建築的,文化的価値のインテグリティを継承,担保し得る範囲であると考えており,今後も実施設計,施工の過程において,インテグリティの継承に努めるものである。
3「第一ホール全面解体除去後においても,実際に京都会館全体として建築的,文化的価値が継承され,そのインテグリティが担保され得ることが証明できるか,お示しください。」

京都会館は第一ホールだけではなく,中庭を中心とした第二ホールや会議場棟も含めた建物全体の空間構成に,その文化的,景観的価値がある。

特に,岡崎文化ゾーンのメインストリートである二条通り沿いのケヤキ並木をバックにした会議場棟と第二ホールは,建築そのものを保存し,中庭に至るピロティを通した冷泉通りまでの抜けについては,全体の空間構成の中で活かしている。

また,第一ホールはその位置での建替えであり,全体の空間構成を継承することが京都会館の建築 的・文化的価値のインテグリティを継承・担保し得るものであるといえる。

中庭の共通ロビーは雨天の際の待ち空間として利用者から待ち望まれていたものであるが,大庇内で設置することにより,中庭の空間を狭めない最低限の広さとし,ガラスのカーテンウォールにより外部と一体感を感じるようなデザインとして手摺を内部化して,保存・継承に努めるとともに,カーテンウォール自体は鉄骨造による別構造として,将来的に復元も可能な構造としている。

第一ホールについても,建物全体の外観の特色ともいえる大庇,手摺,ブリックタイル等,デザインについては基本的に継承していくものであり,機能的に最低限付加されたものを除いては,建物全体の価値が継承されておりそのインテグリティに問題はないと判断している。

付加されたデザインについては,現代の日本を代表する建築家である香山壽夫氏が,「保存再生されつつ建物が生き続けることは建築芸術の本質である。また優れた保存再生とは,単に老朽化した部分を補修することではなく,時代ごとの新しい価値を古い価値の上に重ねていくことでなくてはならない」とまさに現代建築の保存・再生におけるインテグリティについて述べておられる。

このように京都市としては,第一ホール解体撤去後も京都会館全体としてインテグリティについて担保し続けていると考えており,今後もそのための努力を続ける。
4「第一ホールを全面解体除去するとした場合,建築の当初の部分や材料の保存の側面も含めどのように建物価値を継承し得るのか,お示しください。」

京都会館の建物価値継承に係る委員会でも,素材の継承について,部材ごとに丁寧に議論を行い, 基本設計に活かした。

第一ホールについては,「1」,「2」で先述した理由から建て替えざるを得なかったが,京都会館全体の特色ともいえる空間構成を守りながら,その位置で建て替えるとともに建物全体の特色でもある水平ラインを活かした大庇や手摺等をデザイン・素材を尊重するとともに外壁のブリックタイルもその素材感を現代によみがえらせるよう,努力する。

解体工事においては,第一ホールの特色あるディテール(タイルや大庇)の部分採取により当時の工法等を復元に活かすとともに,PC造の手摺については限りなく再活用を図る等,今後の実施設計や復元工事に反映できるように対処する。

ただし,内部空間については,第一ホールはその機能において根本的な問題を抱えており,舞台, 客席も含めて新たなデザインを創造していくことから,その外観について建物価値を継承していく ものとしている。
5「以上の点を踏まえ,京都会館の建築的,文化的価値継承の観点から,第一ホール再建後において,どのようにそのインテグリティを確保するのか,具体的方策を示してください。また,その準備のために解体前及び解体中にどのような調査や作業等を行うのか,スケジュールも含めて具体的にお示しください。」

第一ホール再建後のインテグリティ確保の方策に関して,基本設計と並行して実施した「京都会館の建物価値継承に係る検討委員会」の取組については先述のとおりであり,取りまとめられた基本設計の内容は,京都会館の建物価値を継承しつつ,公共ホールとしての機能再生と安全性の確保を図るもので,多くの市民や利用者の皆様の御期待に応えるために,現時点で考え得る最適な計画であると考えている。

なお,基本設計受託者である香山壽夫氏には,引き続き,実施設計の監修者として再整備に携わっていただき,京都会館の建物価値継承が確実に図れるよう,取り組むこととしている。

現在,京都会館では10月中旬からの本格的な躯体の解体工事に向けて作業を進めているところである。その一方で,ISC20C(20世紀遺産に関する国際学術委員会)から提出された意見書を踏まえて,日本イコモス国内委員会第14小委員会の御指導を仰ぎながら,本格的な躯体の解体工事と並行して,

① 素材及び部材の再利用拡大を検討するための調査(具体的には第一ホール北側部分の手摺に第一ホールの既存外部手摺の再利用を検討)

② 解体工事を通じた記録報告書の作成
を実施することとし,現在,スケジュール等について具体的な調整を行っているところである。

上記の調査及び報告書の作成は,京都市においては当初,想定していなかったものであるが,ISC20C及び日本イコモス国内委員会からいただいた指摘を真摯に受け止め,京都会館の建築的, 文化的価値継承の観点から,これまでの取組に加えて新たに取り組むこととしたものである。したがって,その結果について,できる限り尊重,実現を図ることとする。


d0226819_12192027.jpg
d0226819_12193476.jpg
d0226819_12194525.jpg
d0226819_12195758.jpg
d0226819_12201042.jpg


■第14小委員会質問状に対する京都市の回答(2012年10月9日付)-「京都市」
■A Respopnse from Kyoto City to the Questions(October 9, 2012)

2012-09-26 京都市長宛:日本イコモス国内委員会第14小委員会による質問状-「日本イコモス国内委員会」
2012-09-12 「イコモス意見書」及び日本イコモス国内委員会の見解に対する本市の対応-「京都市情報館」

日本イコモス第14小委員会-リビング・ヘリテージとしての20世紀建築の保存・継承に関する課題検討
京都会館再整備計画に関する検討


2011-03-02 京都会館保存要望書-「DOCOMOMO JAPAN」
2011-03-18 京都会館保存要望書-「社団法人日本建築学会」
2007-11-08 京都会館再整備検討委員会-「京都市情報館」
京都会館再整備基本構想素案報告書平成22年3月.pdf
京都会館再整備基本構想素案報告書概要版平成22年3月.pdf
2011-06-24 「京都会館再整備基本計画」の策定について-「京都市情報館」
2011-04-01 京都会館再整備に関する市民意見の募集の結果について-「京都市情報館」
2011-12-26 京都会館のホール利用団体等に対する再整備事業説明会の実施について-「京都市情報館」
■京都会館の建物価値継承に係る検討委員会関連記事
2011-09-12 京都会館基本設計業務受託者(香山壽夫建築研究所)技術提案書(閲覧用)-「京都市」
2012-03-28 京都会館建物価値継承委員会 第5回会議 傍聴メモ(6) 提言案について、委員会総括
2011-04-27 京都会館の建物価値継承に係る検討委員会提言について-「京都市情報館」
2012-06-22 検討委員会提言を受けた基本設計内容/景観シミュレーション-「京都市情報館」


ICOMOS関連記事

2011-06-16 マドリッド・ドキュメント2011(日本語訳):20世紀建築遺産の保存のための取組み手法-ISC20C
2012-09-10 京都市長宛:京都会館再整備計画への見解と委員会設置のお知らせ-「日本イコモス国内委員会」
2012-08-26 京都市長宛:「イコモス意見書」京都会館再整備基本設計に対する意見書-「ICOMOS ISC20C」
日本イコモス国内委員会
2012-09-08 日本イコモス国内委員会理事会に設置されている小委員会-「日本イコモス委員会」




October09, 2012
JAPAN ICOMOS National Committee
Mr. Yuga Kariya
Chief Examiner, Fourteenth Subcommittee

Daisaku Kadokawa, Mayor of Kyoto City
(Department Responsible: Culture and Citizens Affairs Bureau, City of Culture and Art Promotion Office, Culture and Art Planning Section)

Kyoto City is deeply grateful for your ongoing support and cooperation.
The views of Kyoto City in regards to your questions regarding the reconstruction and renovation of Kyoto Kaikan in your letter dated September 26, 2012 are as follows.

1. “Please rationally, logically and concretely demonstrate how Kyoto City has sorted out the functional issues related to Kyoto Kaikan No. 1 Hall, and the manner in which the new functional requirements were established.”

Since its construction in 1960, Kyoto Kaikan has always been a familiar, popular, and frequently used pubic facility. Kyoto Kaikan enjoys a prestigious reputation as an example of post-war modernist architecture, but in 2002, at the stage in which reconstruction and renovation plans were being laid down over a ten year period since the seismic survey had been conducted, it had not been fifty years since
construction, and Kyoto City was not considering designating or registering Kyoto Kaikan as a national cultural treasure, much less any considerations from the currently academically debated standpoint of “integrity” as living heritage. First, we ask for your understanding in regards to the circumstances and process in which
reconstruction was examined.

Nonetheless, Kyoto City recognizes that Kyoto Kaikan is highly regarded as a work of modern architecture in Japan, and examinations of reconstruction and renovation have basically proceeded along the lines of cherishing these values. Statements by
the Architectural Institute of Japan and DOCOMOMO Japan served as a reference point for these values.

On February 15, 2007, preservation requests were submitted by DOCOMOMO Japan and the Architectural Institute of Japan regarding plans for the reconstruction and renovation of Kyoto Kaikan requesting that Kyoto Kaikan be preserved for future generations.
The request primarily states that the Kyoto Kaikan is “representative of Kunio Mayekawa’s design, and is one of the preeminent examples of post-war modernist architecture,” and that “possesses noteworthy value: it is in harmony with the scenery of the Okazaki district, it is a building that contributes to Kyoto’s historical scenery, in particular,has a unique spatial structure where the piloti in the front leads to the center garden, and the manner in which it creates a high-quality
public space that one expects from urban public architecture.”

Plans to reconstruct and renovate the Kyoto Kaikan have been judiciously undertaken since the seismic-resistance evaluation performed in 2002.

In 2004, a survey was conducted on Kyoto Kaikan visitors and promoters, and between 2005 and 2006, a “Kyoto Kaikan Reconstruction and Renovation Planning Committee” was established,and in addition to sorting out the issues pertaining to the present condition of the Kyoto Kaikan, the direction that reconstruction and
renovation would take was also considered. Since then, a survey targeting 2,000 residents was conducted in 2007, and a Kyoto Kaikan Reconstruction and Renovation Basic Plan Draft Concept was created in 2009 as a City internal plan proposal. After the Draft Concept was formulated, in the period leading up to the formulation of the
Reconstruction and Renovation Basic Plan in June 2011, we also separately listened to the opinions of people involved in theatre and stage technology, and continued internal planning.

The functional defects of Kyoto Kaikan No. 1 Hall which became evident through these endeavors can be summarized as follows:

1. Degradation and obsolescence of the facilities
2. Insufficient seismic resistance and incompatibility with barrier-free access
3. Acoustic problems
4. The stage is 4.6m above the ground, there is only one small lift on the north side, requiring excessive effort and labor for carrying stage equipment in and out.
5. Narrowness of the stage space (The stage horizontal depth of 12m and internal stage height of 12-14.5m is absolutely insufficient).

Among the aforementioned points, the greatest issues regarding Kyoto Kaikan No. 1 Hall are the fundamental and fatal problems of it being hexagonal in shape, the width of the stage narrowing as it goes inward,the height inside the stage dropping, and that the amount of space originally needed for ongoing use in the future cannot be secured.

Regarding the present condition of Kyoto Kaikan, many have made earnest appeals to have the facilities improved. Ballet performers who use the facility have requested for many years that Kyoto Kaikan be completely rebuilt and improved since satisfactory performances cannot be held due to the insufficient stage facilities and narrow stage space. Promoters of popular music have requested that the stage space be improved, as it is too narrow, and have also requested increased backstage facilities.

The Kyoto Kaikan Reconstruction and Renovation Basic Plan was formulated in 2010, in consideration of the efforts undertaken thus far. In formulating the Basic Plan, the following three policies wereworked out:

1. First, as the first policy:
To pass on the value of the existing building which is known as a famous example of postwar architecture designed by leading Japanese architect Kunio Mayekawa, and to recreate it as a public hall.
2. Next, as the second point:
To improve functionality which responds to the various use needs as a “cultural edifice” which represents Kyoto.
3. Finally, as the third policy:
To introduce functions and environmental systems which drive revitalization of the Okazaki district and protects and creates its appeal.
Based on the above, various plans were considered which will be discussed in “2” below.

As a result, large-scale construction work requiring large-scale reinforcement work inside the building in order to improve the seismic resistance so that No. 1 Hall can continue to be safely used is necessary, which in turn requires major changes and restrictions to the use and design of the building space, and it became clear that No.
1 Hall cannot be preserved in its current condition. Therefore, the Kyoto Kaikan Reconstruction and Renovation Basic Plan was formulated in June 2011, and as its policy deems that the outer walls must be rebuilt while keeping their present position, and while perpetuating the present spatial composition with the center garden in the center, parts of No. 2 Hall and the Conference Hall shall have total repair work done to improve its seismic resistance and barrier-free access.
Furthermore, in formulating the Draft Basic Plan, Kyoto City sought public comments between January and February 2011, and listened to a wide range of resident inions.

Also, after the Renovation and Restoration Basic Plan was formulated, Kyoto City has progressed with the reconstruction and renovation while listening to the opinions of facility users. For example, explanations were provided on the details of the plan to facility users in a variety of fields, such as the All-Kyoto Western Dance Council, the Kyoto Wind Instrument Association, and the Kyoto Choral Association,
etc., on January 15, 2012, a “Meeting to Explain the Reconstruction and Renovation Project to Groups who Use the Kyoto Kaikan Hall” was held, and opportunities were created to hear facility user opinions regarding the stage mechanisms after the reconstruction and renovation work is completed.

In 2011, the basic design work was undertaken with the Basic Reconstruction and Renovation Plan as a premise, and the basic design work was entrusted to a leading modern Japanese architect, Mr. Hisao Koyama, winner of the Architectural Institute of Japan Award. Also, alongside drafting the Basic Design Proposal, from October 2011 to March 2012, a total of five meetings of the “Planning Committee on Perpetuating the Value of Kyoto Kaikan” were held, and the person commissioned to create the basic design presented his design proposal, and the design plan was examined with the assumption that it would be changed to reflect the opinions presented by the committee members. Specifically, the final basic design came
together after changes to the window frame width and shortening the north to south width of the fly tower.

The reconstruction and renovation endeavors underway reflect the endeavors thus far over many years, and promotes the functional recreation of Kyoto Kaikan as a public facility, inherits the building’s value to the greatest extent possible, and is the most appropriate reconstruction plan that Kyoto City can conceive at the present time.Kyoto City believes that many people understand and have high hopes for this project.

2. “Please show how the examination of the new performance requirements for No. 1 Hall were verified to be within the scope of continuing and guaranteeing the integrity of Kyoto Kaikan’s architectural and cultural value, as well as how the appropriateness of those performance requirements, etc. were examined.”

The reconstruction and renovation of Kyoto Kaikan is on the premise that it will serve as a multipurpose public facility in the future as well. Originally, it was the only hall in Kyoto Prefecture which could seat over 2,000 people, and securing 2,000 seats is merely maintaining the status quo and continuing its function thus far. Also, visitors expressed strong opinions that the current level of 2,000 seats should be
maintained. Furthermore, regarding the width of the stage, in recent years it has been kept at the same level of a public hall with around 1,500 seats.

This point is also made clear by the deliberation materials from the “Planning Committee on Perpetuating the Value of Kyoto Kaikan.”

Also, in the reconstruction and renovation process, details of the reconstruction and renovation, such as the preservation of the large eaves and the preservation of the spatial configuration from the piloti leading to the center garden, etc. have been examined taking the viewpoints expressed by DOCOMOMO Japan and the Architecture
Institute of Japan listed in (1), making perpetuation of the building’s value possible.

In this way, Kyoto Kaikan maintains the functions accepted by the residents and visitors to Okazaki area, while giving it a new life and future as a public hall. Precisely for that reason, Kyoto Kaikan will continue to be Kyoto Kaikan, and this is considered to be the integrity for Kyoto Kaikan as understood by Kyoto City and many Kyoto residents.

Also, in order for Kyoto Kaikan to continue as Kyoto Kaikan, No. 1 Hall requires fundamental functional improvements.

Functionally speaking, in the present Kyoto Kaikan acoustic problems have been pointed out since the facility first opened. Although it was designed to be a concert hall, the addition of functions of a multipurpose hall during the construction process resulted in the hanging mechanism being forced into the iron frame of the roof of No.
1 Hall, and the stage having a horizontal depth of only 12 meters, etc., which led many visitors and performers, etc. to request improvements shortly after the facility opened. However, basic improvements could not be made and the facility continued to be used anyway.

Also regarding the proposal to add a fly which preserves the skeleton of No. 1 Hall, as already stated in “1,” this has been considered on an ongoing basis at various opportunities.

However, problems have appeared one after another, such as the basic problem that the stage is on the second floor, the functional problems arising from the building being shaped like a hexagon, problems regarding structural reinforcement during repairs, design problems should a fly be added to the existing skeleton (a partial reduction of the large eaves are required as the skeleton juts out approximately 3
meters facing the canal on the west side, etc.) and overall problems related to design, not just function.

Therefore, in order for No. 1 Hall to fulfill its performance requirements and for Kyoto Kaikan to continue on as Kyoto Kaikan, ultimately the only option is to rebuild it.

Furthermore, at meetings of the Planning Committee on Perpetuating the Value of Kyoto Kaikan, after a serious exchange of opinions with designer Hisao Koyama (currently a leader in Japanese hall architecture and the recipient of the Architectural Institute of Japan Award, The Japan Art Academy Award, and the Togo Murano Award), No. 1 Hall will be reconstructed, but for the deep eaves to the bottom,
while basically perpetuating the building value of the existing parts, care will be taken to work out the texture of the materials and the design so that the fly tower blends with the sky and does not to have an excessive impact on the scenery.

As stated above, regarding the reconstruction and renovation of Kyoto Kaikan numerous examinations, both “hard” and “soft” involving residents, visitors, and specialists, etc. have been held over the past ten or so years. The performance requirements are considered to be within a range which allows for the perpetuation and guarantee of Kyoto Kaikan’s overall architectural and cultural value integrity, and
future implementation design and construction processes will strive to perpetuate integrity.

3. “Please demonstrate how the architectural and cultural value of the entire Kyoto Kaikan will actually be perpetuated, and its integrity can be guaranteed even after No. 1 Hall is completely dismantled and removed.”

Kyoto Kaikan’s cultural and scenic value is not just limited to the No.1 Hall, there are also the spatial components in the overall buildings, including No. 2 Hall with the center garden and the conference hall buildings.

In particular, the architecture of the Conference Center Building and No.2 Hall, which is flanked by zelkova trees along Nijo Street, the main street of the Okazaki cultural zone, will be preserved in its original state, and the passageway up to Reizei Street, which passes through the piloti that leads to the center garden will be utilized in the
spatial components of the overall structure.

Also, No. 1 Hall will be rebuilt at that location, and perpetuating the overall spatial components will make it possible to continue and guarantee the integrity of the architectural and cultural value of Kyoto Kaikan.

Visitors have long wanted the common lobby in the court to be a waiting area during times of rain, but due to its construction within the large eaves, it has been made as narrow as possible as not to reduce space in the center garden, and handrails have been designed to be internalized to create a feeling of unity with the outdoors with a glass curtain wall, and along with efforts to preserve and perpetuate it,
the curtain wall itself will be a separate structure made of a steel-frame construction, and will be built so that it can be restored in the future.

No. 1 Hall basically inherits the design of the large eaves, handrails, and brick tiles, etc., which are considered to be characteristic of the buildings overall external appearance, and aside from some minimal functional additions, it has been determined that the value of the overall building will be perpetuated and that there are no integrity problems.

Regarding the integrity of the preservation and revitalization of modern architecture, Hisao Koyama, a leading modern Japanese architect, has stated, “The essence of architectural art is the continued existence of buildings as they are being preserved and revitalized. Also, outstanding preservation and revitalization does not just simply reinforce the deteriorated areas, with each generation it must add new value to old value.”

Therefore, Kyoto City believes that the integrity of Kyoto Kaikan overall will continue to be guaranteed after the dismantling and removal of No. 1 Hall, and continue its efforts in the future.

4. “Please demonstrate how the building’s value will be perpetuated, including the preservation of the architecture’s original components and materials, assuming that No. 1 Hall will be completely dismantled and removed”

Regarding the perpetuation of the materials, the committees working on continuing the building value of Kyoto Kaikan, careful deliberations were held on each component and incorporated into the Basic Plan.

For No. 1 Hall, reconstruction is unavoidable for the reasons stated in “1” and “2,” but efforts will be made to rebuild it at that location while protecting the spatial composition which is characteristic to Kyoto Kaikan as a whole, respecting the design and materials used for the large eaves and handrails, etc. which utilize the building’s overall characteristic parallel lines, and the reviving the texture of brick tiles in the outer wall to suit modern tastes.

During dismantling, the construction methods, etc. of the time will be utilized in the restoration work by partially adopting the details (tiles and eaves) which are characteristic of No. 1 Hall, and PC-constructed handrails will be reutilized to no limit, etc., and measures shall be taken so this can be reflected in future implementation design and restoration work.

However, regarding the interior space, No. 1 Hall has fundamental functional problems, and from creating a new design, including that of the stage and seats, the building value of the exterior will be perpetuated.

5. “Considering the points above, please present specific measures on how integrity will be guaranteed after the reconstruction of No. 1 Hall,from the standpoint of perpetuating the architectural and cultural value of Kyoto Kaikan. Also, please present the surveys and work, etc. performed before dismantling and during dismantling, including the schedule.”

Regarding securing integrity after the reconstruction of No. 1 Hall, the efforts by the “Planning Committee on Perpetuating the Value of Kyoto Kaikan” in parallel with the Basic Plan have already been stated, and the details of the compiled Basic Plan aim to secure the functional revitalization and safety of Kyoto Kaikan as a public facility
while perpetuating its value as a building, and at the present time, it is the optimal plan that can be conceived which responds to the expectations of many residents and visitors.

Furthermore, Mr. Hisao Koyama, who has been commissioned to create the basic design, will continue to be involved in the reconstruction and renovation work on as overseer of the implementation design work, and shall work to secure the perpetuation of Kyoto Kaikan’s value as a building.

At present, preparations leading to the dismantling of the actual skeleton have been underway at Kyoto Kaikan from mid-October. On the other hand, in consideration of the written opinion submitted by ISC20C, the following actual dismantling work will be carried out while seeking the advice of the Fourteenth Subcommittee JAPAN
ICOMOS National Committee:

1. Performing surveys to examine expanded reuse of materials and components (specifically, for the handrails in the northern section of No. 1 Hall, examine reuse of the existing outer handrails)
2. Create records and reports of the dismantling work

At present, specific adjustments are being made to the schedule, etc.

Preparation of the aforementioned surveys and reports were not originally anticipated by Kyoto City, but it gives serious consideration to the comments received from ISC20C and the JAPAN ICOMOS National Committee, and from the viewpoint of perpetuating the architectural and cultural value of Kyoto Kaikan, will make new efforts in addition to the ones taken thus far.

Accordingly, Kyoto City shall respect and realize these results to the greatest extent possible.

■A Respopnse from Kyoto City to the Questions(October 9, 2012)

[PR]
by 2011-kyoto | 2012-10-09 00:00 | 2012/10
<< 2005-06-30 デザイン... 2012-10-06 イコモス... >>