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2013-01-06 凡 語 2013年1月6日 日曜日-「京都新聞」
京都新聞 凡 語 2013年1月6日 日曜日
音楽鑑賞ざんまいの正月休みだった。主に聴いたのは1960年代のアメリカを代表するフォークトリオ「ピーター・ポール&マリ-」(PPM)の歌だ67年1月に京都会館などで行ったコンサートの音源が昨年、見つかり、暮れにCDが発売された。拍手なども入り、臨場感はライブ録音ならでは。ベトナム戦争が激化し、反戦運動のうねりが高まりつつある時代だった

▼収録曲の多くは平和や社会変革を訴え、当時の雰囲気がそのまま真空パックされている。来日公演は京都のほか、東京、大阪などであった。全て超満員で、音楽専門誌には「ビートルズ以来の興奮の渦!」との見出しが躍った

▼この年、京都ではメッセージ性を多分に含んだいわゆる関西フォークの勃興につながる動きが目立った。高雄では伝説のイベント「フォーク・キャンプ」が聞かれ、深夜放送からはザ・フォーク・クルセダーズの「イムジン河」が流れた

▼以来半世紀近く。そのころの若者の声を代弁するかのようにCDは「時代は変る」という曲で終わる。が、いまだに紛争は頻発し、多くの人命を奪い、核の恐怖には原発事故が加わった

▼変化といえば老朽化の進んだ京都会館は現在、改修中。命名権を売却したことで完成後は今の名称が消える可能性もある。同会館と共にあった思い出が無くなってしまうようで寂しい。

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by 2011-kyoto | 2013-01-06 00:00 | 2013/01
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