2012-04-25 「建物は改修しながら生きていく」-香山壽夫
「建物は改修しながら生きていく」-香山壽夫

 2010年点ごろに「京都会館を壊してオペラ専用劇場をつくるそうだ」という話を聞いた時、とんでもない話しだと思った。新聞報道でも、それに近い内容が掲載されていた。オペラ専用劇場であれば、恐らくホールだけなく、中庭も何もかも壊すことになる。それで多くの建築がが反対したのだろう。
 しかし、基本設計の仕様書を読んでみたら、現在の建物を生かすという趣旨だった。建物というのは改修しながら生きていくもので、それが建築と他の純粋芸術の違うところだ。既存の建物をいじることがいけないなんて、今まで一度も考えたことがない。 
 前川國男が固有のスタイルを持っているのは誰の目にも明らかだし、僕も敬意を払っている。一方で今回の再整備は、細部の改修ではなく大規模なもの。これは基本設計の出発点から決まっている。大規模な改修では、前川さんの建築的なボキャブラリーを無理やり延長してもうまくいかない。似て非なるものをつくったら、前川さんに怒られてしまう。時代も要件も違うなら、現代の技術で応える。結果として既存の建物の価値も底上げするような設計が望ましい。
・・・確かに手すりは京都会館の水平性を強調するもので、ガラスで覆うということに対する危惧は承知している。ただ、なくなるわけではないし、今以上に美しく見えるようになると確信している。 (談)
前川建築をガラスで覆う 特集京都会館
「安易な模倣はしない」、香山壽夫氏により基本設計進む
「日経アーキテクュア4/25号」所収


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■「建物は改修しながら生きていく」-.香山壽夫

日経アーキテクチュア

2012-06-22 検討委員会提言を受けた基本設計内容/景観シミュレーション-「京都市情報館」
2012-06-22京都会館再整備工事 入札公告について-「京都市情報館」
■京都会館の建物価値継承に係る検討委員会関連記事
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2011-06-24 「京都会館再整備基本計画」の策定について-「京都市情報館」
香山壽夫建築研究所
香山壽夫のページ
香山壽夫-Wikipedia
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by 2011-kyoto | 2013-01-21 22:52 | 2012/04
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