2013-04-19 京都会館住民訴訟判決:ご支援いただいた皆様へのご報告とお礼-「岡崎公園と疏水を考える会」
2013年4月19日

「京都会館解体差し止め訴訟」京都地裁判決にあたって-ご支援いただいた皆様へのご報告とお礼

岡崎公園と疏水を考える会


疏水沿いの柳にも緑の芽吹きが感じられる春がやってきました。一昨年に「岡崎活性化ビジョン」が発表されて以来、私たちは岡崎公園の緑と景観を守るために、また前川國男の名建築―京都会館の保存・改修をめざしとりくんできました。その際に多くの皆様のご支援、ご協力いただき、本当にありがとうございました。
 
さて、新聞報道などでご存知かと思いますが、3月21日京都地方裁判所は多くの傍聴者がつめかける中「京都会館解体差し止め請求」に対し「市による建てかえは政策判断として著しく不合理でその裁量逸脱または濫用したものといえない」として「請求棄却」の判決を下しました。極めて不当な判決であり、容認することはできません。この間、ご支援、ご協力いただいたにもかかわらず、私たちの力が及ばず残念な結果となり、心からおわび申し上げます。

ただ、判決内容をよくみると、「第1ホールの解体は京都会館の財産的価値に重大な変更をもたらすもの」と住民訴訟の意義を認めた上で、京都会館の文化的価値について「高い評価を受けてきた」と認定しました。さらに、市の「岡崎活性化ビジョン」の記載などをふまえると、「世界水準のオペラの招聘目的があると認められるが、・・・新しい第1ホールで上演することはできない」とも認定しました。全体としては京都市の「第1ホール解体」を「著しく不法とはいえない」などと「追認する」ものですが、この間の地域住民、京都市民、多くの専門家の皆様の声の正当性や高まりを、一部反映せざるを得ないものともなりました。

  「京都会館」は長年にわたり市民ホールとして多くの市民に親しまれ、京都府の吹奏楽コンクールや近隣の学校の文化行事にも活用され、多くの思い出を子どもたちに残す場でもありました。また回廊のようなデザイン・屋根の形など風を良く通し、東山の景観ともよく調和した近代建築の傑作とも言われる極めて価値の高い建築物です。当初「保存・改修」の方向で検討されていたものが、突如第1ホール解体・建て替えへと舵が切られ、1万数千筆の「保存・改修を求める」署名日本建築学会長京都弁護士会長はじめ、多くの専門家、文化人のみなさんの「保存」を求める意見、ユネスコの諮問機関「イコモス20世紀の文化遺産に関する国際学術委員会」の「取り返しのつかない害を及ぼし、美と調和を破壊する」と再考を求める声を振り切って、「解体」が強行されたものです。 
 
「京都会館」の解体は強行されましたが、多くの人びとの心にその文化的価値が刻まれ、「岡崎公園一帯の豊かな緑と伸びやかな景観を守りたい」という強い願いは地域住民、京都市民そして全国へと大きく広がりました。こうした強い願いを今後も大切に生かし、頑張ってくださった弁護団のご協力も得ながら、住民・市民のみなさんとともに力を合わせ、「緑豊かな岡崎」「静かな岡崎」を守り、「住みやすいまちづくり」をめざしがんばっていきます。皆様の更なるお力添えをよろしくお願い致します。

■京都会館住民訴訟判決:ご支援いただいた皆様へのご報告とお礼-「岡崎公園と疏水を考える会」

2011-05-02 「岡崎地域活性化ビジョン」ができました!-「京都市情報館」
2013-03-21 京都会館住民訴訟 判決文
2013-03-22 京都会館:解体工事住民訴訟 原告の請求棄却−−地裁判決/京都-「毎日新聞」
2012-05-17 京都市に京都市職員措置請求(監査請求)、要望書、署名等を提出してきました
2011-03-18 京都会館保存要望書-「社団法人日本建築学会」
2012-05-17 京都会館第一ホールの改修及び岡崎地域の景観保全に関する意見書-「京都弁護士会」
2012-08-26 京都市長宛:「イコモス意見書」京都会館再整備基本設計に対する意見書-「ICOMOS ISC20C」
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by 2011-kyoto | 2013-05-28 15:57 | 2013/04
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