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2013-08-18 丹下建築を再評価/高松で生誕100周年シンポ-「SHIKOKU NEWS」
丹下建築を再評価/高松で生誕100周年シンポ
2013/08/18 09:59

 戦後を代表する建築家丹下健三(1913~2005年)生誕100周年を記念したメーンシンポジウム(生誕100周年プロジェクト実行委主催)が17日、香川県高松市内で開幕。初日は丹下が設計した県庁舎(現東館)の県庁ホールであり、丹下研究の第一人者や建築家らパネリスト8人が、公共建築のモデルとなった県庁舎を中心に丹下建築の果たした役割を探った。

 シンポジウムは広島、倉敷、高松、今治の4会場をリレー形式でつなぎ、丹下が表した建築、アートの理念を読み解こうと企画。この日は県内外から約400人の建築、美術ファンが詰めかけた。

 プログラムは2部構成。「県庁舎を語る」と題した第1部で、松隈洋DOCOMOMOJapan代表は「戦後の復興期に金子元知事をはじめ、芸術家やデザイナー、職人らとの幸福な出会いが生んだ奇跡的な建築」と解説。建築史家の鈴木博之氏は「外観の美しさはもちろん、平面計画にも新しい発想がある」とし、中央に階段などを配置したコアシステムを示し、「日本人らしい空間把握と近代建築の手法が融合している」との持論を展開した。

 建築家の多田善昭氏(善通寺市)は県民に開かれた1階部分(ピロティ)について「多目的、公衆ロビーといえるもの。人と人を結び物語を育んだ」と評価した。

 第2部「モダニズムを育む香川」で、丸亀市の猪熊弦一郎現代美術館などを設計した建築家の谷口吉生氏は、猪熊が作品と空間の関係性を重要視していたことに触れ、「県庁舎において丹下と協働することで建築と美術の境界をなくし、公共建築のあり方を変えた」とした。

 最終日の18日は午後1時から高松市玉藻町のアルファあなぶきホールで「丹下健三とは誰か」「瀬戸内から世界へ」をテーマに開かれる。入場料は2千円。

 瀬戸内国際芸術祭2013のメーン事業として県立ミュージアムでは「丹下健三 伝統と創造 瀬戸内から世界へ」展を開催中。

■丹下建築を再評価/高松で生誕100周年シンポ-「SHIKOKU NEWS」

瀬戸内国際芸術祭2013 丹下健三生誕100周年プロジェクト「丹下健三 伝統と創造 〜瀬戸内から世界へ〜」展.
by 2011-kyoto | 2013-08-18 00:00 | 2012/08
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