2013-08-26 第2回京都市美術館評議員会「将来構想検討委員会」 摘録 -「京都市情報館」
第2回京都市美術館評議員会「将来構想検討委員会」 摘録

日 時:平成 25 年 9 月 5 日(木)午後 2 時~午後 4 時
場 所:京都市美術館 2 階応接室
出 席:上村 淳之委員、太田垣 實委員、梶谷 宣子委員、加須屋 明子委員、倉森 京子委員、高橋 信也委員、福本 双紅委員、松尾 恵委員、蓑 豊委員、奥 美里委員(文化芸術担当局長)、潮江 宏三副委員長(館長)(欠席)内山 武夫委員長、川嶋 啓子委員、建畠 晢委員、布垣 豊委員、細見 良行委員、門内 輝行委員
事務局:森川 佳昭文化芸術都市推進室長,鋒山 隆美術館副館長 ほか

1.開 会
2.挨 拶 潮江 宏三副委員長(内山委員長欠席のため)
3.前回欠席委員自己紹介
加須屋明子委員

4.議 事
(1)第1回検討委員会の整理・確認(事務局総務課長説明)
○目指すべき方向性まとめ
①京都の今に立ち会い、歴史を紡いでいく京都の文化芸術の中核となる美術館
②幅広い世代が集う美術館
③ゆったり滞在し、ゆっくり楽しめる美術館
④文化ゾーンとしての岡崎地域の集客とクオリティを高める美術館

○展覧会の在り方まとめ
①京都(京都画壇・工芸)を主軸とした常設展示の実現に取り組むべきである
②企画力を駆使した主催展(自主企画展)を開催、強化すべきである
③京都の「今」に立ち会い、現代美術(コンテンポラリー)を収蔵・展示・発信
すべきである
④魅力ある大規模な海外店・全国巡回展等を誘致する
⑤別館に特色・専門性を持たせる

○ 総合美術館を目指す
(2)コレクションの在り方について(事務局学芸課長説明)
(3)普及教育・研究活動と組織体制について(事務局学芸課長説明)

5閉会挨拶(奥美里文化芸術担当局長)

<議題別整理>
1 前回の整理・確認(目指すべき方向性について・展覧会の在り方について)
・これがすべて満たせば素晴らしいものになる。実際はどれかを優先することになるだろう。コントロールしながら進めてほしい。岡崎全体が静かで味わいがあり満たされる空間になることを望む。芸術文化都市・京都に相応しいものにしてほしい。
・静かもいいが,どちらかと言えば緑が多く,花がある場であってほしい。人々が常に交流し賑わい,集まる空間に,京都の誇る美術作品が並ぶというような,そういう美術館がよい。岡崎全体がそうした空間であってほしい。
・すべてが盛り込まれていて方向は理想的だが,何を目指すかについてはもう少し具体的なものが必要。素晴らしい建物を活用した上で,若者がもっと集まりやすい,もう少し現代的なものをするほうがよい。具体的には知らないが,今は規制があって,使いにくいという声も聞く。せっかくのこの建物や近美などの周辺のエリア環境を活かしきれていないのではないか。難しい部分をクリアし,アートプロジェクトを企画してほしい。
・第1回が終わった時は現代美術(コンテンポラリー)のスペースを設けるなどハード面でも,もう少し踏み込んだ方向性が出たようにイメージしていた。このまとめならば,今のままでもできる気がする。今年度の検討ではハード面に踏み込まないということであれば,とりあえず,これでいいのかもしれないが。
・近美と市美では何か仕分けがあるのか。過去と現在はあっても未来を感じさせるものがない。現代美術展示への要望は京都でも多いはず。市美の施設は天井も高く,現代作品を並べることもできる。今の設備や作家では展覧会をやらないであろう。ぜひ現代美術を展示する美術館が京都にほしい。2 コレクションの在り方について
・正直現状はちょっと寂しい。寄贈が多いが,企業基金がない。収益を上げられるような展覧会をする。黒字になればそれを市の一般収入にするのではなく,購入費として使わせてもらえるようにするなど,いろいろなやり方はあるが,まずは市がもっと購入予算をつけるべきだ。しかし購入予算が無いなかで,これだけのコレクション形成ができたのは,寄贈があったからだろうが,兵庫県立美術館も県から購入予算を一銭ももらってなくても,30年以上,伊藤ハムの財団の基金で寄贈を受けている。京都には他所にない産業もあり優秀な企業も多いのだから,民間で基金を積んで作品を購入し,美術館に寄付してもらえるように,市も美術館も運動すべきだ。頑張って魅力のある美術館にすれば,企業もその気になってくれるだろう。
・美術館の「顔」になるような作品がある,作家がある,というのは大事なことだから,常設展をやってほしい。向かいの国立京近美とで棲み分けができて,この美術館の特徴をはっきりと打ち出した方がよい。
・コレクションの内容や方針の検討もさることながら,コレクション形成のための資金調達ということになると,このあと議論される組織体制の問題も関係してくる。高い使命感を持った資金調達スタッフが1,2名でも常にいて,お金のことを考えていく必要がある。ロンドンのロイヤルアカデミーでもサマーエキジビションと称して,スクールを出た人から作品を協賛してもらい,夏の間にそれを展示して売るということをやっている。また,企業スポンサーの会費の使途を作品購入に限り,美術館施設の中でディナー・パーティ,カクテル・パーティを開催することと込みで設定するといった仕組みを作るなど,ミュージアムショップ,レストランを含め,トータルして多角的にマネジメントして,運営していく仕組みが必要になる。
・個人,企業からの教育,医療,福祉機関への寄付金は,理路当然である税制互恵措置とそれに伴う簡易申告手段があれば必ず集る。寄付は,米国のような税制上の優遇措置がなければ絶対に進まない。お金を納める人は自分か望むところでお金を使って欲しいと思っている。寄付の対象を特定して所得から直接引いてもらうということができればよい。企業からも継続してスポンサーになってもらうための仕組みが必要だ。昔は納税者がほんの一握りと少なかった歴史があったが,戦後,豊かな国となった日本では,全国民が納税者になり,経済先進国となった。今の経済環境下では,行政が,公共/NPOに準じた教育,医療,福祉機関の財政を主として市民の寄付に頼り,市からの公金歳出を減らし,市民が自から選択した寄付先にもっともっと興味を持って支援できる仕組みにすれば,日本の経済,文化の活性が図れる。
・コレクションは、従来の流れを追って,それに足りないところを補うことも大事だが,美術館の重要な仕事のひとつとして,新しい展覧会を企画する活動があって,それに付随してコレクションが形成されるという流れが理想だ。この美術館ではこれまで自主企画をあまりやれなかったので,そういう方法でのコレクション形成が出来なかったように思う。特に現代美術の場合,企画展をやりコレクションを作っていくと,館の特色が出てきて,発信力も出る。・足りないものは全部購入しなければならないと考えるのではなく,作品を持っている人と緩やかなネットワークを形成する,という方向で考えた方が現実的だ。
・購入予算の配分として,現代美術と他とのバランスを考えるべきだ。現代美術はそれほど金はかからない。90年代の作家のコレクションとして一番まとまっているのが,高橋コレクションであるが,これは個人の医者のコレクションである。日本の自治体に購入予算がなかったということもあるが,これだけ日本のアートが国際的に注目される中で,代表的なコレクションはほとんど個人の力によって賄われているのは残念だ。その個人の医者も,沢山お金を使って集めたというのではなく、その時その時にちゃんと見て,良いものをそのときの値段で買っただけである。さきほど言われたように,現代美術に視野を向けた企画展をやるということと,現代美術のプライマリーギャラリーがあることと作家が育ち,コレクションが形成される

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■ 第2回京都市美術館評議員会「将来構想検討委員会」 摘録 -「京都市情報館」

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by 2011-kyoto | 2013-11-01 22:09 | 2013/08
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