2014-12-17 近代美術館鎌倉の存続問題でシンポ 神奈川県の方針は来年度提示へ-「カナロコ」
近代美術館鎌倉の存続問題でシンポ 神奈川県の方針は来年度提示へ
2013年12月17日

土地の貸借契約が満了となる2016年3月末で閉館の見通しとなっている県立近代美術館鎌倉(近美鎌倉、鎌倉市雪ノ下)の建物存続問題で、同館ゆかりの有識者が参加したシンポジウムが14日、鎌倉商工会議所(同市)で開かれた。パネリストからは、建物保存や活用を支援する組織づくりを求める声が上がった。県は、14年度中に建物の今後について方向性を示す。

 シンポは、鹿児島大建築学科が主催。建築学的に価値が認められている近美鎌倉の存続を考えようと大原美術館の高階秀爾館長、建築家の阪田誠造さんら5人がパネリストに招かれた。

 鍵を握るのは、近美鎌倉が立地し、土地所有者でもある鶴岡八幡宮の意向。更地での返還を強硬に求めなければ、建物が取り壊される確率は低くなる。高階館長は「八幡宮の宮司さんと1カ月ほど前にお会いした。建物の意味を認めており、残す方向で考えたいと思っているように私は受け取った」と打ち明けた。その上で、高階館長は八幡宮に伝わる遺産の展示場として建物を使うのが望ましいのでは、と提案した。

 鎌倉在住の美術家、李(リ)禹煥(ウファン)さんは、仮に建物の保存が決定した場合、県が八幡宮と以後の協議を止めることを懸念。「そのとき、八幡宮が相談できる人はいるのか。美術館側の人たちの気持ちを代弁して意見交換や提案などができる何か(の組織)があれば」と意見し、会場から喝采を浴びた。

 近代建築の保存や調査を行う国際組織DOCOMOMO(ドコモモ)日本支部代表で、京都工芸繊維大の松隈洋教授も「“県の美術館”という活動は終わるかもしれない。だが、次世代にバトンが渡るようにサポートするある種のシステムを、皆さんの手でつくらなければならない時期」と訴えた。

 近美鎌倉は、世界的な建築家ル・コルビュジエの弟子である建築家、坂倉準三の設計で1951年に開館。県と鶴岡八幡宮との契約では、土地返還の際は更地にする条項があり、日本建築家協会が建物保存の要望書を県に出すなどしている。県生涯学習課は「2014年度中には方向性を出したい。引き続き八幡宮側と調整中」と話している。

■近代美術館鎌倉の存続問題でシンポ 神奈川県の方針は来年度提示へ-「カナロコ」

2013-11-19 鎌倉の著名建築物・美術館、閉館し取り壊し!?-「読売新聞」
2013-10-25 近代美術館鎌倉館の建物活用や景観保全を、建築家協会が県に要望書/神奈川-「カナロコ」
2009-01-01 日本におけるDOCOMOMO150選-「DOCOMOMO JAPAN」
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by 2011-kyoto | 2013-12-17 00:00 | 2013/12
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