2013-12-26 近代の歴史にも脚光を-「msnニュース」
近代の歴史にも脚光を

2013.12.26 19:17

 年の瀬が迫り、神奈川県鎌倉市の寺社仏閣では新春を迎える準備に追われている。中でも、鎌倉幕府の守護社として古来親しまれている鶴岡八幡宮には約250万人の初詣客が訪れ、正月3が日には鎌倉駅から同八幡宮までの参道は人で埋め尽くされる。

 新春を祝う人でにぎわいを増す傍ら、国内初の公立近代美術館で、日本の代表的な近代建築としても知られる県立近代美術館鎌倉館の閉館が取り沙汰されている。

 鶴岡八幡宮の境内にたたずむ同館は坂倉準三氏が設計し、昭和26(1951)年に開館。平成11年には近代建築保存のための国際組織「DOCOMOMO」日本支部によって日本近代建築20選に選出されるなど国際的評価も高い。神聖な雰囲気が漂う鶴岡八幡宮内の木立の一角に出現するモダンな建物は、独特の存在感を放っている。

 県は緊急財政対策の一環で27年度末の閉館方針を示しており、しかも、契約書には土地返還時には更地にすることが明記されている。一方、日本建築学会は「(同館は)戦後日本のモダニズム建築の白眉」として、保存、活用を求める要望書を県に提出するなど波紋が拡大。県は26年度中に「今後の在り方を決定する」と述べ、鶴岡八幡宮との間で協議を重ねている。

 「武家発祥の地」として知られる鎌倉は中世に脚光が集まるものの、市内には明治以降に政財界の要人や作家が移り住んだことによる旧邸宅が点在するなど、モダンな雰囲気を醸し出している。

 しかし、市内の近代建築は宅地開発に伴い、次々姿を消しているのが現状。同館の保存問題をきっかけに、西欧文化と日本の伝統文化が融合した近代以降の歴史にも光が当たればと願っている。

(川上朝栄)

■近代の歴史にも脚光を-「msnニュース」
[PR]
by 2011-kyoto | 2014-01-15 23:14 | 2013/12
<< 2014-01-17 京都市... 2013-01-13 埼玉)1... >>