2014-02-19 県立近代美術館鎌倉 存続改修へ調査費折半、県と鶴岡八幡宮/神奈川-「カナロコ」
県立近代美術館鎌倉 存続改修へ調査費折半、県と鶴岡八幡宮/神奈川

2014年2月19日

土地の貸借契約が満了となる2016年3月末で閉館の見通しとなっている県立近代美術館鎌倉(鎌倉市雪ノ下)の建物存続問題で、県と鶴岡八幡宮が、4月から実施予定の同美術館の耐震、改修に向けた事前調査の費用を折半することが18日、明らかになった。背景には、閉館後も建物を壊さず引き継ぐことに前向きな鶴岡八幡宮の意向があるとみられる。建物をめぐっては、有識者や市民から、保存を訴える声が上がっている。

 県は、14年度当初予算に「近代美術館改修工事事前調査費」として1581万7千円を計上。鶴岡八幡宮は、このうち約750万円を負担する。

 調査は4~6月に行い、建物の劣化状況や形状を調べる。特に、地下遺構を傷つけずに耐震工事をすることが可能か、明らかにしたいとしている。展覧会などの美術館業務は並行して行う。

 県教育委員会は「もし建物を残す場合、使うのは鶴岡八幡宮なので、調査費を折半してもらうことになった。八幡宮でも、可能であれば建物を使っていきたいという考えを持っているようだ」と話す。改修工事が技術的に難しいとの調査結果が出る場合もあり、鶴岡八幡宮は「県と協議をして慎重に進めていきたい」と話している。

 県と鶴岡八幡宮との契約では、土地返還の際は更地にする条項がある。また、たとえ建物を保存したとしても、以前の耐震調査で、阪神大震災級の地震には耐えられないとの結果が出ており、耐震工事が必至な状況にある。一方、地下には国の史跡である鶴岡八幡宮の遺構が埋まっており、遺構を傷つけずに工事を行う必要がある。

 文化財保護法を守りながらの耐震、改修工事には多大な費用がかかるとみられ、県と鶴岡八幡宮の間で建物の今後について協議が進められてきた。

 この問題では、日本建築家協会などが、世界的な建築家ル・コルビュジエの弟子で近代日本を代表する建築家、坂倉準三による貴重なモダン建築であるとして保存を訴えている。近代建築の保存や調査を行う国際組織DOCOMOMO(ドコモモ)も昨年12月、同建物の保存、活用を県に要望する書簡を提出している。

■県立近代美術館鎌倉 存続改修へ調査費折半、県と鶴岡八幡宮/神奈川-「カナロコ」
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by 2011-kyoto | 2014-03-13 02:52 | 2014/02
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