2014-10-17 【京都会館建替え問題】建築確認取消訴訟 訴状-3
【京都会館建替え問題】建築確認取消訴訟 訴状-3

第4 原告適格

1 はじめに

本件原告らには、下記のとおり、原告適格がある。


2 本件敷地周辺地域に居住する者

 本件敷地周辺地域は、都市計画法上15メートルの高度地区(都市計画法8条1項3号)に指定されており、また、新景観政策は、景観利益の重要性にかんがみ、将来の京都の景観を保全・再生するために、建築物の高さを低く抑えることを目的として施行されている。本件敷地周辺地域に居住する者は、建築物の高度制限を自ら遵守することにより、東山の眺望や岡崎地域の豊かな景観を守り、日常的に享受することを実現してきた。
しかし、本件建築確認により、本件敷地には、高さ31メートルの直方体が建築されることとなり、豊かな眺望や景観が阻害されることとなる。

 また、本件建築計画に基づく建築工事による騒音や振動、工事車両による交通量の増加等の生活環境への影響を受ける立場にあり、また建物完成後は来館者の増加、交通量の増加、中庭での屋外イベントによる騒音などの生活環境への影響を受ける立場にある。

 したがって、本件敷地周辺の地域に居住する地域住民は、本件建築確認により、現在享受する景観利益や生活環境に多大の不利益を受ける者であるため、原告適格がある。


3 そのほかの京都市住民

 新景観政策により強化された高度規制が課されている京都市に居住する住民は、その高度規制を守り、自らの財産権制限を受忍することによって、京都市の豊かな景観に対する利益を享受するという互換的利害関係を有している。そして、不合理な理由により、また恣意的な判断により規制を逃れる者がいると、景観政策に対する信頼は容易に破壊されてしまうために、規制を受ける者が景観を維持する意欲を失い、景観破壊が促進される結果を生じやすい。すなわち、規制を受ける者の景観に対する利益を十分に保護しなければ、景観の維持という目的の達成自体が困難になるため、特定の景観を享受する利益については、個々人の個別的利益としても保護されるべきである(互換的利害関係)。

 したがって、本件敷地周辺に居住する住民でなくとも、京都市に居住する住民については、公平に規制を受ける権利があり、やはり岡崎地域の景観に対する利益を有しており、これが保護されなければならず、同住民は、本件建築確認により、景観利益に多大の不利益を受ける者であるため、原告適格がある。


4 小括

 以上のとおり、本件原告に、不服申し立ての利益ないし適格があることは明らかである。

■【京都会館建替え問題】建築確認取消訴訟 訴状-3

京みやこの景観ガイドライン
2012-06-05 京都会館再整備工事に係る基本設計について-「京都市情報館」
京都市の新景観政策 特例の公平・公正、議論を-「京都新聞」
事件報告 京都会館と新景観政策を守れ!-まきえや2012年秋号
新景観政策 リーフレット-「京都市情報館」

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by 2011-kyoto | 2014-10-17 00:03 | 2014/10
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