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2011-06-01 QC3|07 宗田好史「「保存再生」から見える地域、人々の動き」 -「タウンとアーキテクト」
ICOMOS ISC20C委員会から京都市長宛の意見書を受けて、
9月8日、日本イコモス国内委員会にて「第14小委員会(リビング・ヘリテージとしての20世紀建築の保存・継承に関する課題検討(京都会館再整備計画に関する検討)主査:苅谷勇雅 2012年9月発足」が設置されました。順次、関係者の方々の資料、テキスト、インタビュー記録などをご紹介していきます。

QC3|07 宗田好史「「保存再生」から見える地域、人々の動き」

「「保存再生」から見える地域、人々の動き」
宗田好史インタビュー 後編より
―では、京都という地域が今後とるべき方針についてどのようなお考えをお持ちですか?

60年代70年代、万博を前後にして世の中にものすごい影響を与えていた梅棹忠夫先生の京都論をこの前もう一度読んでみましたが、時代の流れを感じました。当時はエネルギー溢れる時代だったのです。先生は実際に当時の都市計画に大きな影響を与えています。現在、彼に匹敵するようなオピニオンリーダーはいません。でも当時想定していた、京都高速をつくり、京都駅ビルをつくるような、80年代の終わりからの京都開発論はもうなくなりました。北大路ビブレ、醍醐の開発、二条の開発などなど、五大開発事業というものがあったのですが、それも終り、京都市は高速道路なども見直しています。お金も必然性もなくなったのです。それに、一部の市民からコテンパンに言われてしまった。戦後の開発主義的な京都の像は現在完全に影を潜めました。もちろん、一部の人々はいまでも実現を主張していますが。70年代当時に考えられた京都の再生、京都開発、つまり高度経済成長当時の開発の夢というのはもうない。誰も信じていない。だから今「京都創生」といって、まず歴史的景観を守り美しい京都を創りましょう、そこに伝統を受け継ぐ新しい文化を生む文化政策を深めましょう、それが京都の観光を質的に高めていくという考え方です。

そしてその「京都創生」の考え方をベースに、京都市の基本計画が策定されました。僕は起草委員長を務めたので皆さんの議論をまとめて6つ未来像に示しました。景観政策はある程度できたから、次に文化創造を目指そうという話をしています。歴史的景観を上手に活用していくことは経済発展の一つのモデルです。京都のモデルは東京型ではない。つまり、アメリカのグローバルシティ型でなく、ヨーロッパのリージョナルシティ、つまり小さな国の首都ではあるがEU全体では地方都市というタイプです。だから、ビジネスセンターを入れるような大きいビルはそういりません。古い建物を美しく維持して、人々の創造性を刺激する場とします。金融経済の中心ではないが、文化経済の拠点として生産性の高いビジネスモデルをつくろうと言っています。ニューヨークではなく、パリになりたい、あるいはフィレンツェになりたいという方向性です。


創造都市のための観光振興

宗田 好史 / 学芸出版社


■QC3|07 宗田好史「「保存再生」から見える地域、人々の動き」後編 -「タウンとアーキテクト」
QC3|07 宗田好史「「保存再生」から見える地域、人々の動き」前編 -「タウンとアーキテクト」
宗田 好史-「京都府立大学
2012-04-02 「「はばたけ未来へ! 京プラン」実施計画」2及び同実施計画「政策編・年次計画書」の策定
京都市基本計画第2次案について-「京都市情報館」
『町家再生の論理』を語る 宗田好史-WEB GAKUGEI

2012-10-13 世界遺産市民シンポジウム 未来への叡智みつめてー京都からの提言-「京都市」他

2005-06-30 デザイン・マインドと資本とのあいだで | 山名善之-「10+1DATABASE」
2012-10-02 京都会館「再整備」に思う 苅谷勇雅-「日本イコモス国内委員会INFORMATION8期11号」
2012-09-05 日本イコモス国内委員会 インフォメーション誌 はじめに-西村幸夫
2011-09-20 世界遺産条約採択40周年記念シンポジウムの開催について-「京都市情報館」
2012-09-20 日本イコモス国内委員会公開専門家会議及びシンポジウムのご案内-「京都市情報館」
ICOMOS関連記事
2012-09-10 京都市長宛:京都会館再整備計画への見解と委員会設置のお知らせ-「日本イコモス国内委員会」
2012-08-26 京都市長宛:「イコモス意見書」京都会館再整備基本設計に対する意見書-「ICOMOS ISC20C」
日本イコモス国内委員会
2012-09-08 日本イコモス国内委員会理事会に設置されている小委員会-「日本イコモス委員会」
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by 2011-kyoto | 2012-04-30 08:00 | 2011/06
2005-12-07 技術ニッポンの黄昏-「内田樹の研究室」
技術ニッポンの黄昏-「内田樹の研究室」
問題は技術ではなく、技術者の「エートス」にある。
日本近代の技術立国は、法的規制が要請する最低限の仕様を超えるレベルの精度や安全性を製品に賦与することに「誇り」をもつ技術者たちの「気構え」に領導されて可能になった。
本学の建築物のうち、さきの震災でびくともしなかったのは昭和初年に建築された建物である。
70年代に某ゼネコンが設計施工した建物はよれよれに歪んでしまった(私はいまジャッキアップして歪みを直したその「よれよれ」ビルの中で執務している)。
もちろんゼネコンの作った建物も建築基準法にはかなっていた。
だが、「60年に一度の震災」に耐えるほどの強度はなかった。
震災後、設計図を見比べてみたら、昭和初年にヴォーリズが設計した建物は地下の基礎が建築基準法の要求する数値の3倍の深さに達していた。
「見えないところ」に、建築後60年後の「顔をあわせる機会もないクライアント」のために、十分な気配りをすること。
そのような「強い想像力」をもちうることを「クラフトマンシップ」と言うのだと私は思う。
震災以前、本学に来てこの校舎を値踏みしたS和総研の調査員はこの建物を「ゼロ査定」した。
よれよれのビルを建てたゼネコンの社員やこの総研の調査員に顕著なのは「技術者のエートス」というものに対する敬意の欠如である。
クラフトマンシップというのは、本来「コスト」や「四半期決算」や「株価」とはかかわりのない次元のものである。
むしろ、それに対立するものである。
いま連日新聞を賑わしているのは、この「技術者のエートス」が「金勘定」の世界にまみれ、むしろその風下に立っている浅ましい姿である。


■技術ニッポンの黄昏-「内田樹の研究室」

内田樹-Wikipedia
内田樹の研究室

下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 (講談社文庫)

内田 樹 / 講談社



2011-07-13 知性の最高の状態―内田樹『最終講義』-「Philosophy Sells...But Who's Buying?」
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by 2011-kyoto | 2012-04-29 08:00 | その他
2011-07-13 知性の最高の状態—内田樹『最終講義』-「Philosophy Sells...But Who's Buying?」
知性の最高の状態——内田樹『最終講義』(技術評論社)
内田氏は自らが勤めていたキャンパスや校舎のすばらしさをこの本で論じている。
それについての、とあるエピソード。
大学の財政再建が問題になったとき、
大学があるシンクタンクに再建案を依頼したのだという。
するとそこの調査員が
築六十年の建物なんで無価値。維持費に金がかかるだけ。こんな建物を持っているのはドブにお金を捨てるようなことと言い出したらしい(p.21)
内田氏は当然反発。
なぜこんなすばらしいキャンパスや建物を売り払わなければならないのか。
こいつらはキャンパスや校舎の価値を地価や耐用年数といった数値でしか評価できない。
自分はこのときに市場原理主義はダメだと実感した、と。
しかし、
彼はそのことをその調査員にうまく説明することができなかったらしい。
そしてそのことでとても悔しい思いをしたらしい。

さて、
どうやって説明したらよかったのだろうか?
俺は自分が市場原理主義や、その根本原理である「競争」といったものについて
ずっと考えていたことを思い出した。
よく市場原理主義や競争を批判するときに、
そういう考えには
優しさがない
とか
人間らしさがない
とか
暖かみがない
とか
切り捨てである
とか
数値では測れないものがある
とか
そういった批判が出される。

これらの批判は間違いではない。
しかし、
俺がその調査員だったら、
全然納得しないだろう。
そもそも、
そういうことは分かった上で市場原理主義や競争が必要だと思い
そう述べているのだから。

それらの本質的な問題点とは何か?
簡単である。

市場原理主義や競争、「人参と鞭」といった考えの問題点とは
それらを高く掲げる人たちが
とても少量の情報しか処理していないということである。
現実は複雑である。
極めて大量の情報を処理しなければ
現実に迫ることはできない。

たとえば、
内田氏は
こういう建物で勉強すると落ち着くとか、話がしやすいとか、知的な高揚感を覚えるとか、
そういった事例を挙げている。
これらは間違いなく
キャンパスや建物、そして財政再建を考える上で処理項目に上げなければならない情報の一端である。
環境が人に与える影響は
既に膨大に研究されている。
そして好環境が整えば、
その大学の学生は伸びる。
大学も伸びる。
これは財政再建にもよい影響を与える。

これだけではない。
内田氏が本でこの大学のキャンパスや建物のすばらしさを訴えることが出来て、
しかもそれは売れているわけだから(!)、
大学の宣伝になる。
おそらくは
もっともっと多くのことを考えねばならないだろう。

最終講義-生き延びるための六講 (生きる技術!叢書)

内田 樹 / 技術評論社


暇と退屈の倫理学

國分 功一郎 / 朝日出版社



■知性の最高の状態—内田樹『最終講義』-「Philosophy Sells...But Who's Buying?」
國分功一郎
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by 2011-kyoto | 2012-04-28 08:00 | 2011/07
2012-04-27 京都会館の建物価値継承に係る検討委員会提言と提言(案)を比較してみました
3月28日第五回京都会館の建物価値継承に係る検討委員会に提案された検討(案)と4月27日に正式発表された提言を比較してみましたので、参考までに掲載いたします。


クリックすると大きくなります↓
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■京都会館の建物価値継承に係る検討委員会提言と提言(案)を比較してみました

2011-04-27 京都会館の建物価値継承に係る検討委員会提言について-「京都市情報館」

2012-03-28 京都会館の建物価値継承に係る検討委員会提言(案)


■京都会館の建物価値継承に係る検討委員会関連記事
京都会館の建物価値継承に係る検討委員会-「京都市情報館」
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by 2011-kyoto | 2012-04-27 00:01 | 2012/04
2012-04-27 京都会館の建物価値継承に係る検討委員会提言について-「京都市情報館」
京都会館の建物価値継承に係る検討委員会提言について
[2012年4月27日]

 京都会館の建物価値継承に係る検討委員会の計5回の会議における議論を経て,「京都会館の建物価値継承に係る検討委員会提言」が取りまとめられたものです。
委員会提言はこちらです。

pdf京都会館の建物価値継承に係る検討委員会提言(ファイル名:teigen.pdf サイズ:120.03 キロバイト)

文化市民局文化芸術都市推進室文化芸術企画課
住所: 〒604-8006 京都市中京区河原町通御池下る下丸屋町394番地 Y・J・Kビル2階
電話: 075-366-0033 ファックス: 075-213-3181


平成24 年4 月23 日

京都会館の建物価値継承に係る検討委員会提言

日本を代表する建築家である前川國男の設計によって昭和35 年に造られた京都会館は、京都・岡崎地域に建ち、戦後のモダニズム建築の傑作である。この建築は日本建築学会賞等、数々の賞の受賞が示すように、専門的に高い評価を与えられているだけではなく広く市民に愛されて今日に至った。

一方で、築後50 数年を経たこの建築は、各所で老朽化が進んでいるだけでなく、会館としての機能が、今日求められるものと大きく隔たったものとなっていることは、誰の目に見ても明らかなものとなった。これまで市民に愛されてきた建物を、これからも長く愛されるようなものとして保つためには、必要にして適切な手入れを持続していかなければならない。

本委員会は、歴史的建築として評価を得ている京都会館の改修において、京都市が作成した再整備基本計画を前提としながら、その中で建物価値をどのように継承していくのか、建築や舞台技術の専門家、地元の代表者により検討する委員会として、京都市により組織されたものである。計5回の委員会で、目下作成中の基本設計案(平成24 年5 月完成予定)も参考としながら検証を重ねた。その議論は、外観デザインはもとより、中庭を中心とした空間構成、またそれらの構成要素である各部材・素材に至るまで、時には、京都市の新
景観制度のあり方にも及んだ。京都会館に造詣の深い各委員の熱い思いによる、公開の場で行われた大変有意義で真摯な議論であった。

議論から導かれた提言については以下に示すとおりであるが、提言が実現された暁には、機能向上を図りつつ建物価値を継承するという近代建築再整備の観点に立って、近代建築を保存・継承する新たな道筋をつけることができると確信する。

1.基本的な考え方

歴史的な建築の価値を保存しながら、一方で現状では不十分となった機能を加えるという改修となるために、保存と改変のバランスを考えることが必要となる。京都市が提起した「岡崎地域活性化ビジョン」などにしたがえば、確かに京都会館の機能改修は重要である。しかし一方で、同ビジョンにもあるように、岡崎地域は景観上重要な位置づけをもつ地域であり、本年3月には「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(歴まち法)」の重点区域に指定されるとともに、「文化的景観」の指定も計画されるなど、京都会館の歴史的な建物価値はますます重視されることになるのは明らかである。したがって、機能の向上や利便性から計画される改修であっても、それが歴史的な建物価値を損なうことのないよう取り組まなければならない。

2.空間構成の継承

ピロティによって中庭に導く「開かれた公共空間」の特質を守ること。
中庭から第1ホールのホワイエを透過して冷泉通りまで見通せる空間の流動性を保つこと。
ホワイエ、ロビー空間を拡充しようとする際には、現建物の持つ全体の空間構成や外観意匠の価値を十分に尊重して行うべきである。

3.外観意匠の継承

現・京都会館の外観意匠における特質は日本の建築的伝統との近さである。この印象は、大庇・手すり・バルコニーによって形成される立面が、日本建築における軒・縁・高欄による立面と似通うことから与えられる。こうした立面構成の価値を維持継承できるようにしなければならない。
現・京都会館の上記の特質をとりわけ明瞭に感じさせる中庭に面した外観については、特にこのことが求められる。
サッシ割りなど細部の形状について可能なかぎり原型を保つこと。
第二ホールのホワイエはガラス面を透過して外観と一体化している部分であるから、その空間構成の継承に対しては十分な配慮を払うこと。陶壁画についてもその芸術性に敬意を払いつつ、継承に努めること。
第一ホールのフライタワーの形姿については、大庇で表現された大屋根の下に諸々の空間を抱込み、大屋根の上のマスは空や山並みに融け込むという原設計の外観意匠の全体的統一性の上からも十分な配慮を払うこと。

4.景観構成要素としての意義の継承

フライタワーの高さ・形状については、岡崎地域、ひいては東山山麓の風致を損なわないよう最大限の配慮を払い、現在、進められている重要文化的景観の調査検討および歴史的風致維持向上計画の策定との整合に留意しつつ、十分な検証をおこなうこと。
景観シミュレーションを見ても、舞台内高さ 27mを確保した基本設計案のフライタワーが周辺の風致に与える影響に配慮することが必要であることは明らかである。いかにフライタワーの高さとボリュームを抑えていくかがデザインの要であり、慎重なデザイン処理を行うべきである。
新築される第一ホール部分の形状・色彩・素材についても、岡崎地域の風致を損なわないよう精緻な景観シミュレーションを行うなど最大限の配慮を払うこと。

5.材料の継承

既存の建築構成要素は、後補部分を除き保存・再利用する。京都会館の建物価値の本質とも言える外観にかかわる部位については、とりわけ慎重な保存・再利用が求められるが、内部の構成要素も、できる限り保存・再利用をすべきである。
再利用が困難な場合は、できる限り同一素材・同一形状での復原をおこなうこと。

6. 京都会館の建物価値を最大限継承するための対応

本検討委員会で議論し、確認した京都会館の建物価値を最大限生かした再整備となるよう、再整備基本計画では言及されていない空間利用についても積極的に検討するなど、再整備基本計画を幅広く解釈して柔軟に運用することが必要である。


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■京都会館の建物価値継承に係る検討委員会提言について-「京都市情報館」

2012-03-28 京都会館の建物価値継承に係る検討委員会提言(案)


■京都会館の建物価値継承に係る検討委員会関連記事
京都会館の建物価値継承に係る検討委員会-「京都市情報館」
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by 2011-kyoto | 2012-04-27 00:00 | 2012/04
2012-04-01 建築人 吉村篤一-「建築人4月号 No.574」
建築人 吉村篤一
京都会館保存運動

河野
 「京都会館」(前川國男設計一九六〇年)の第一ホール建替えについて、どのように思われていますか?

吉村
 京都会館再整備基本計画が、第一ホールを全部取り壊して新しく建て替えることになっていて、その要求内容が過剰なんです。オペラができるようにするとか、二千人は収容するようにとか・・・。それらすべてを計画内容に取り込むと、今までと全然違う空間になってしまう。それはよくないということで京都市へ要望書を提出したり、賛同署名を集めたりする運動を行っています。シンポジウムも二回やりました。

河野
 賛同メッセージや署名運動などの盛り上がりに対して、今後の展開はどうなんですか?

吉村
 先日、行われた京都市長選挙で、保存賛成派の候補者が落選してしまいました。保存は、厳しいのかもしれません。

森本
 坂倉準三が設計した建築で保存運動といえば、「伊賀市庁舎(旧上野市庁舎)」(一九六四年)があります。建築史家や坂倉関係の方々が集まって地元で保存シンポジウムを何回か行ったようですが、残念ながらすべて取り壊した上で新しい庁舎を建設することが発表されました。この建物は全体で城下町に融け込ませるように設計していますから、残念です。保存運動は、建築関係の人間はその価値を訴えますが、一般の市民に広がらないのが現状です。

吉村
 確かにそれはありますね。伊賀市庁舎は残念ですね。何とかならないのでしょうか。「京都会館」の場合も一般市民はほとんど無関心で、今回の計画で良くなるんだと思っている人が多いですが、実はその逆なんですけどね。

森本 
 古いものは一度取り壊されると、同じものをつくることができないことが多々あります。京都会館のタイルも、同じものが張れるかどうかという話もありますしね。似たようなものはできるかもしれませんが、完全に同じではないことが考えられます。

吉村 
 その話はオーセンティシティ(真実性)の問題ですね。先日に京都工芸繊維大学で行われた建築の保存についてのシンポジウム(注11)で、例えば建物に使われているガラスを修繕する際、その当時のガラスを再現しないとオーセンティシティはないが、どうしてもできないときにどうするかという議論がありました。

森本
 残すことは当然のこととして、その上での話ですね。

吉村
 そうそう。ル・コルビュジェの「サヴォア邸」(一九三一年)でもガラスの問題はあったそうですね。材料自身が当時のものはもう無いので、それをどこまで近づけるかが問題だと。また、オランダにリートフェルトが設計した穴開きブロックと木造の軽い形態の建物(注12)があるんですが、二回再築しているらしいね。そのときに、時代が違うからどんどん材料が無くなってしまっているので、どこまでオーセンティシティを保つかとか、そもそも周りの環境が違うのにどうするんだとかといった議論があり、やっと今三回目の保存ができて、「これはオーセンティシティがあるかどうかわからない」といったことがあるらしいです。移築時には周りの環境も考えて場所を決めなければならないくらい慎重に進める必要があるということですね。現在のわが国の状況と比べると雲泥の差がありますね。

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■建築人 吉村篤一-「建築人4月号 No.574」
社団法人大阪府建築士会

京都会館を大切にする会

2011-10-10 シンポ「京都会館のより良き明日を考える」声明文採択-「京都会館シンポジウム」
■12月18日京都会館シンポジウム関連記事
■10月10日京都会館シンポジウム関連記事
2012-03-31 京都会館保存署名のお願い
2011-10-10 -京都会館保存要望書-賛同メッセージ集-テキスト版(10/10到着分)-「京都会館を大切にする会」
2012-01-06 要望書を京都市に提出してきました
2011-10-25 要望書を京都市に提出してきました-「京都会館を大切にする会」
2012-01-06 「京都会館を大切にする会」声明文-「京都会館を大切にする会」
2012-03-05 京都会館建物価値継承委員会 委員へ要望書を提出いたしました-「京都会館を大切にする会」


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by 2011-kyoto | 2012-04-24 13:29 | 2012/04
2012-04-16 2012年京都会館と桜の写真集-「twitter」より
今年の桜の時期の京都会館の写真をツイッターより集めてみました。
京都会館の建物の水平ラインと桜並木がとても合っていますね。
掲載させていただきました皆様、どうもありがとうございます。写真はまだまだ募集中です。


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■2012年京都会館と桜の写真集-「twitterより」
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by 2011-kyoto | 2012-04-16 00:00 | 2012/04
2012-04-16 歴史的価値保存を 市検討委京都会館改築で提言-「京都新聞」
歴史的価値保持を市検討委 京都会館改築で提言
京都市左京区の京都会館第1ホールの建て替えについて検討する市の「京都会館の建物価値継承に係る検討委員会」最終提言をまとめた。会館の機能性向上を図りつつ建物が持つ歴史的な価値を保つ必要性を強調し、外観や中庭、景観など14項目にわたって配慮を求めた。

 委員会は建築士や研究者、地元住民、劇場運営関係者ら8人で構成

 舞台の高さを27メートルとし、快適性や舞台機能の向上を図る市の再整備基本計画を前提に、昨年10月から同館の建築的価値の保存手法などについて検討してきた。 提言では、京都会館はモダンでありながら、ひさしや手すりなどが日本の伝統建築との近さを感じさせることが特徴と指摘。

 その上で、窓の配置やガラスの壁面などは原型の保持に努め、壁面タイルなど外観に関わる素材は極力再利用するか同一素材で復元すべきとした。

 一方、舞台の高さを現状(6~9.5メートル)より高くすることで景観に与える影響を懸念し、「再整備基本計画を幅広く解釈して柔軟に運用することが必要」と地下空間の活用などで高さを抑える努力も求めた。

 市は5月末までに基本設計をまとめる方針で、「提言を踏まえ、設計に生かしていきたい」としている。
(高橋道長)
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■歴史的価値保存を 市検討委京都会館改築で提言-「京都新聞」

■京都会館の建物価値継承に係る検討委員会関連記事

2012-03-28 京都会館建物価値継承委員会 第5回会議 傍聴メモ(6) 提言案について、委員会総括
2012-03-28 京都会館建物価値継承委員会 第5回会議 傍聴メモ(5) 共通ロビー意見のつづきと提言案
2012-03-30 京都会館検討委 歴史的価値保ち再整備-「建設通信新聞」
2012-03-28 京都会館の建物価値継承に係る検討委員会提言(案)
2011-10-04 京都会館の建物価値継承に係る検討委員会 第1回会議 出席者&配布資料
2011-06-24 「京都会館再整備基本計画」の策定について-「京都市情報館」
2012-03-27 京都会館第1ホールの建替えに関する意見書-「京都会館の建替え問題を考える弁護士一同」
2012-03-05 京都会館建物価値継承委員会 委員へ要望書を提出いたしました-「京都会館を大切にする会」
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by 2011-kyoto | 2012-04-16 00:00 | 2012/04
2012-04-15 講座「第四回内国勧業博覧会と京都」、京都会館にて-「日常旅行日記」
講座「第四回内国勧業博覧会と京都」、京都会館にて

全文はこちらでご覧ください http://binmin.tea-nifty.com/blog/2012/04/post-753a.html
先月のことになりますが、京都岡崎公園の疎水のほとりにある京都会館に歴史文化講座を聴きに行きました。
テーマは「第四回内国勧業博覧会と京都」です。

以前、岡崎公園の記事を書いた際に、京都会館の担当の方からご案内いただいたことがあり、出かけたものです。もちろん第四回内国勧業博覧会に興味があったからですが。

会場の京都会館は、1960年に前川國男の設計で建てられたホールです。
第一ホールを建て替える計画で全館閉館に入る前のタイミングでしたので、建物も紹介しておきます。

(中略)

以下、講演内容を簡単に説明します。

明治維新で東京遷都が行われ、意気消沈した京都では元気を取り戻すため、早くも明治4年に西本願寺で京都博覧会が開かれました。この後も度々博覧会が開催されることになります。

第1回の内国勧業博覧会は明治10年に東京上野公園で開催されました。
なぜ「内国」なのかというと当時、日本の地位は外国と不平等。「外国人を呼んで何かあったら困る」から。真面目な産業の展示会でしたが、周辺の店はもうかったそうです。

第2回の内国勧業博覧会に京都が手を挙げますが、誘致失敗。再び東京・上野で開催。
第3回の誘致にも失敗。今度も東京・上野で開催されました。

では第4回はというと、今度こそ京都かと思いきや、真っ先に堺商業会議所が手を挙げ、これに大阪も乗ったらしいです。東京も立候補して京都は出遅れてしまいました。面白いのは、堺の案には大阪のほか熊本・広島も乗り、京都開催案には大津が乗り、神戸は神戸開催を主張し、仙台は東京以外でやろうと言ったらしいのですね。結局、第4回は京都、第5回は大阪、第6回は東京という形で回り持ち開催にしましょうということになりました。

しかし、京都市会と京都商業会議所は誘致に熱心だったのですが、京都市民は冷めていたらしいです。(なんとなく大阪のオリンピック誘致を思い出します)

第4回内国勧業博覧会の準備として、荒廃した寺社の整備(平安神宮の建設も)や悪質な旅館・人力車の取締強化、道路・橋梁などの整備、そして平安遷都千百年記念で二府八県聯合事業という広域の協賛事業が行われました。近畿だけでなく、岡山・広島・琴平・岐阜・名古屋でも開催されています。このときに神戸で遊園地整備、岡山や岐阜で公園整備・改修が行われたとのことです。

明治28年、悲願の内国勧業博覧会が京都で開催されました。
会場はここ岡崎公園です。
京都なので出展は工芸が多く、時代の特徴として電気関係の展示が増えたようです。黒田清輝の裸体画「朝妝」が物議を醸しました。
ただタイミングの悪いことに、開幕当初は日清戦争による自粛ムード、講和後も帰還兵からのコレラの蔓延などで盛り上がらず、既に博覧会が飽きられていたこともあり、来場者数100万人余りで前回より微増ながら、不振に終わってしまったそうです。

(以下略)


 
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画像は「国立国会図書館 博覧会 近代技術の展示場」 より掲載
http://www.ndl.go.jp/exposition/s1/naikoku4.html

■ 講座「第四回内国勧業博覧会と京都」、京都会館にて-「日常旅行日記」

2012-03-24 京都会館 歴史文化講座 第4回 「第四回内国勧業博覧会と京都」のご案
2010-07-14 資料4 参考資料≪歴史から見た岡崎≫-「京都市情報館」
第4回内国勧業博覧会 京都の巻き返し-「国立国会図書館 博覧会 近代技術の展示場」
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by 2011-kyoto | 2012-04-15 00:00 | 2012/04
2012-04-14 能勢克男の8ミリ映画「疎水(1934年制作)」-「よい子の目と耳」
能勢克男は 1934年頃より8ミリ映画製作を始め、30本以上の作品を作りました。その中で代表的な作品をweb上で見ていただけるようにデジタル化しました。
作った当時はサイレント映画でしたが、音は後になってからつけたということです。(*)
(*)http://web.me.com/flower_children1/yoikonometomimi/home.html より抜粋紹介

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*疎水(1934年制作)

1934年(昭和9年)頃の疎水や岡崎近辺の映像をみることができます。 →こちらから見れます
ちなみに京都会館はこの26年後に建設されました。

能勢克男
-主な経歴
1894 生まれる
1919 東京帝国大学法学部卒業
1924 同志社大学教授
1929 弁護士開業
   京都家庭消費組合設立
1936 「土曜日」創刊
1938 「土曜日」発行責任者として検挙される
1940 山科刑務所から釈放
1946 夕刊京都新聞社(現・京都新聞)設立、
   編集局長
1964 京都洛北生協発起(現・京都生協)
1979 死亡 (**)
(**)http://web.me.com/flower_children1/yoikonometomimi/home.html より抜粋紹介

私の祖父が昭和のはじめに、子供たちの為に作った手作りの絵本です。
両親の引っ越しの際に出て来たものを、
興味のある方に見ていただけたらと思い、
デジタル化して公開させていただきました。

よい子の目と耳

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http://web.me.com/flower_children1/yoikonometomimi/Vol.1.htmlより掲載


■能勢克男の8ミリ映画「疎水(1934年制作)」-「よい子の目と耳」

■よい子の目と耳

京都新聞小史(年表)-「京都新聞社」
京都新聞-wikipedia
夕刊京都-wikipedia
新憲法制定期の『夕刊京都』-吉田 健二
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by 2011-kyoto | 2012-04-14 08:00 | その他