さて、こうした縁のある場所に計画された建物に、前川はどう取り組もうとしたのだろうか、竣工から5年後に書かれた文章の中で彼は次のように述べている。「京都という伝統的な土地柄に、文化センターといった近代的な施設を、どんな形で建築すべきか、正直いってそんなやさしい問題ではなかった。(中略)近代化も必要である事は当然である。然しそれがかつての京都をつくり上げた人たちの充実した生命力のよろこびといったような貴重な伝統を傷つける様なものであってはならない。京都会館は近代建築技術をもって建設されねばならない。いかに設計したらこうした誤りを犯さずにすむかという点が、私達の最も大きな関心事であり同時に身に余る責任でもあった。」そこには、伝統と近代というテーマが重くのしかかっていたのである。 ■第5回伝統と近代の葛藤-京都会館(1960年)-松隈洋-「まちなみ」2001年5月号 画面をクリックすると大きくなります↓
by 2011-kyoto
| 2001-05-01 00:00
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