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2013-06-28 浜松市鴨江別館、アート拠点に 昭和初期建築を再活用-「@SHIZUOKA」
浜松市鴨江別館、アート拠点に 昭和初期建築を再活用

(2013/6/28 14:40)

昭和初期に「浜松警察署」として建築され、戦災や東南海地震をくぐり抜けた浜松市中区の市鴨江別館が今秋、アート活動の拠点施設として本格的に再活用される。戦前の近代建築様式を残す空間に、市は工房を造り、新進の若手芸術家らに無償で貸し出してインキュベート(育成)機能を設ける。制作過程を公開し、アートを軸にした市民交流やワークショップも行う。
 市は「鴨江アートセンター」として整備し、11月から指定管理者を導入する。6月半ばに締め切った指定管理者の公募には、複数の団体が申し込んだ。
 市の構想は3階建ての建物内に工房4室と展示機能を設け、視覚アートを中心とした活動を発信する。施設運営にはアート関連のマネジメント業務経験を持つ「アートコーディネーター」を配置し、創作活動への助言や市民参加の文化交流事業の企画調整を行う。
 鴨江別館は2010年度に耐震補強工事を終え、現在は実験的な運用として地元作家の展示発表や、子どものワークショップ、音楽団体の練習場などに貸し出している。同館の管理を受託している一般社団法人浜松創造都市協議会の桧森隆一代表理事は「現代の建物にない独特の雰囲気は、アーティストの創造性を刺激する。単に創作の場としてだけでなく、教育、まちづくり、子育てなど社会的課題にアートがどう関われるか議論する場として活用できるはず」と話している。

 浜松市鴨江別館 1928年(昭和3年)建設。関東大震災後に急速に普及した鉄筋コンクリート造りで、石造りの3連アーチを備えた玄関が特徴的。空襲による被害が大きかった市中心部では、正面に建つ旧浜松銀行協会(現・木下恵介記念館)とともに数少ない昭和の近代建築として残る。70年まで警察署として使われ、72年に県から市に移管、社会福祉会館などとして利用されてきた。市は耐震上の問題から解体方針を出したが、市民らの働き掛けで2008年に耐震補強工事による現存を決めた。耐震補強と改修の総工費は約2億4000万円。

■浜松市鴨江別館、アート拠点に 昭和初期建築を再活用-「@SHIZUOKA」

はままつ・あーとらぼ浜松市鴨江別館

by 2011-kyoto | 2013-07-28 23:52 | 2013/06
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