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2014-03-21 木造校舎を残してください! 兵庫県西脇市立西脇小学校 補修保存の嘆願
木造校舎を残してください! 兵庫県西脇市立西脇小学校 補修保存の嘆願

宛先:西脇市長
西脇市教育委員会

発信者
西脇小学校の木造校舎を想う会

兵庫県西脇市立西脇小学校は、昭和12年に建てられた2階建て3棟の木造校舎を持ち、以来約80年間、今も現役の教室として使用されており、その美しさと保存性の高さによって、平成19年には兵庫県の景観条例に基づき、景観形成重要建造物に指定されています。

http://www.cubeland.net/jiman/000001/index.htm

ところが最近になって耐震性や老朽部分、夏の暑さ冬の寒さの問題等で検討され、補修には9億円、新築の場合にはそれ以上の10数億円かかるとの試算が出たのですが、補修をしても数10年後に再補修の可能性があること等を主な理由に、取り壊してコンクリート校舎に新築されることがほぼ決定している様子が報道されました。近く8月下旬には説明会が開かれ、次いで9月の市議会定例会において現校舎の取り壊しが最終的に決まってしまう流れになってきています。

そうなってしまってはもはやくつがえせず、特色ある美しい歴史的な木造校舎が永遠に失われ、取り返しがつかないことになります。同じ兵庫県内の篠山市にある八上小学校では、同時代に設計された木造校舎を今後も活かすべく、耐震実験を踏まえた上で補強・補修工事がなされ、既に昨年12月には完成しています。西脇市にも出来ないはずはないと思えます。

http://www.hyogo-c.ed.jp/~board-bo/kisya24/2407/2407041.pdf

http://www.city.sasayama.hyogo.jp/pc/mayor/diary/post-194.html


絵本作家として、2010年に郷里の西脇市内で行われたアートイベント<GAW展>に参加した私は、かつて学んだこの小学校の図書室において紙芝居を上演、更に校舎を一般公開する建築見学会を実施しましたが、久しい卒業生の方や、市外からの来場者にも大変好評で誇らしく、またこの木造校舎の丈夫さ・現役さを多分に実感出来ました。

往時の西脇の産業の繁栄ぶりを映して、同じ時期に設計された他の学校の校舎よりも良い木材が使われていたために耐久性が高いとのことです。西脇市の歴史を伝えるとともに、映画やドラマのロケにも使われ、息をのむような建築の美しさと品格にはあらためて驚くほどで、ぜひとも後世に残していきたい文化財で、全市民の誇るべき財産であると思えました。何より、現代では貴重になってしまった、天然素材の木がやさしく呼吸するような教室で学べることの特別さ豊かさを、これからの子供たちにも贈りものとしたいのです。

窓枠などの老朽化は補修できるものですし、寒暖のきびしさの問題も、断熱材や空調などの設備を組み込んで補修することで、技術的にクリア可能と思えます。耐震性の強化も篠山市同様に技術的に可能です。また、コンクリート校舎の耐用年数は約50年、新築しても30年ほどで老朽化してきます。木材のように風合いが出ることはなく、汚くなっていくことが案じられます。いずれは立て替えの必要も生じてくることは同様です。

西脇小学校の児童父兄の方々、かならずしも母校としない市民の方々、また市外の皆様にも、美しい木造校舎を保存し、児童の生命を守る安全性と景観が両立させられるような補修保存の嘆願へのご理解・ご賛同がいただけましたら、その声を集めたく、署名ご賛同頂きたく存じます。

■木造校舎を残してください! 兵庫県西脇市立西脇小学校 補修保存の嘆願-「西脇小学校の木造校舎を想う会」

西脇市立西脇小学校HP
西脇小学校の木造校舎を想う会
by 2011-kyoto | 2014-03-21 00:00 | 2014/03
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